メインメニュー
PR
facebook

ダークマターとホーキングさんが考えたこと・前書きみたいなもの


投稿ツリー


前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 | 投稿日時 2020/2/22 11:08 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
「ダークマター・ホーキングさんが考えたこと」シリーズ、こんなに長くなるとは思っておりませんでした。
そういう意味では「要約」も必要になってくるのでしょうね。
まあしかし「前書きは前書き」ですから、少々くだけた事を書かせていただきます。

そうして、現状の一応の結論が
「23・BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?」と
「24・BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?(2)」
にまとまっています。(2019/5/7現在)

https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
「・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧」
お急ぎの方はそちらからご覧いただければと思います。


第一部:概論(0~9章、12章)

0・「ダークマター」の正体に迫れるか? 宇宙の謎を巡る研究に方向転換の動き

この記事を読んで「原始ブラックホールがダークマターの主な要素にはなれない」という主張に「いやそれは違うだろう」とどういう訳かそのように思い込み、「それではなぜ違うと思うのか、それを調べましょう」という事でこのシリーズが始まりました。
そして、この時点ですでに「ダークマターの正体はプランクスケールのBHだな」と思っていた様です。
一応ホーキング放射についてのそれなりの情報はもっていましたので、「BHがホーキング放射を出して、最後にはこの世から消え失せる」というのはおかしな話だ、という印象はありました。

ここの書き方は正確ではありませんね。
この件を考え始めるまでは「そうか、BHはホーキング放射で消えてなくなるのか」と、確かに思っておりましたから。

1・小さなBHは本当に消えたのか?

ここではダークマター探索をやっておられる方々の資料をそれなりに見させてもらいました。
いずれの資料でも「ちいさなBHはすでに蒸発しているので、もはや考慮する必要はない」が結論でした。
そうして、そのようなスタンスは現在も継続中、「その業界ではそれが常識」の様であります。

それで、ここの章での当方の結論は
「最終的にマイクロBHに飛び込めるのは光子かニュートリノだな」というものになります。

2・ホーキング放射のメカニズム

いやいや、びっくりしました。
『この結果、生成消滅演算子も、空間が平らでないと、形を変えます。 
空間が曲がっているときの消滅演算子をa'とすると
a'=αa-βa†
というように、ボゴリューボフ変換で結ばれます。』

こんな難しい事をホーキングさんは最初にやられた、と。
そうしてそれは我々が今まで聞いていた「ホーキング放射のメカニズムの説明」とは相当に解離があるものでした。

それで、ここの章での当方の結論は
「従来のBH寿命の計算の仕方に問題がありそうだ。」というものと、
「マイクロBHの直径がプランク長LpになったところでこのBHは安定するな。」というものです。

3・熱暴走するBH

寿命計算がらみの事で、一応整理をしてみた・・・つもりの様ですが、今から見ると「あっちに行ったりこっちにきたり」でしたね。

ここの章での当方の結論は
「ホーキング放射を出す層の厚みをまじめに考えないといけないのでは、、、」というものです。
それをせずに「黒体と見なせるからあとは従来の方法で扱えばOK」というのはいかにも「手抜きであろう」と。

4・不確定性原理と仮想粒子の対生成

時間とエネルギーの不確定性で仮想粒子が対生成される。
そのうちの片方がBHに飛び込むと他方がホーキング放射として観測される。
エネルギー保存則から、ホーキング放射された分のエネルギーがBHからなくなり、その分BHの質量が減る。
そうやって最終的に質量がゼロになりこの世界から姿を消す、というストーリーのおさらいでした。

しかしながら、このストーリーの一番最後の所、最後の最後にBHに飛び込んだ仮想粒子が持っていた運動量の事を皆さんお忘れの様です、というのがここでの結論でした。
それはつまり
「マイクロBHの直径がプランク長LpになったところがこのBHの安定点だな。」という様な制限をつけなくても、本来、BHは蒸発などできないしろものである、消えてなくなる事はない、という事であります。

この結論は衝撃的でした。
そうして、よく考えてみれば「もっともな話」なのでありました。
ホーキング放射というものは単なる黒体輻射のように、エネルギー収支だけを考えればそれでお終い、というような現象ではなかった、という事であります。

そして「BHというものはどっしりと構えており、ホーキング放射ごときであちこち動き回るようなものでは無い」と言われる方は少々早い様ですが「21・BH(ブラックホール)が質量を減らす方法(2)」を参照願います。
そこではホーキング放射を出したBHがその反動で動き出す様子が計算されております。

さてここでは以上の事に加えて「ホーキング放射が起きる粒子の放出層の厚み」についてもその事を考える手がかりを得ています。(ここまで、平成最後の日に記述)

追伸
面白いなあ、と思う事は「BHが蒸発する」という事に対して量子論からは「情報消失問題」としてこれを取り上げて「大問題だ」と言っています。
これはつまり「情報さえ消えなければBHが消えてしまっても別に問題ではない」という事でもあります。
そうでありますから、「情報消失は大変だ」と多くの人は言っていますが、「BH消失は大変だ」とは、どなたも言ってはいないのです。

そうして、それらの方々はBHが持っている「運動量という情報のこと」は眼中にはないようであります。
その運動量はBH質量と同じように当該BHが過ごしてきた歴史の積み重ねの結果でありますから、当然の事ながら尊重される必要があります。
そうでありますから、「この世からBHを消す」というのであればその質量はゼロに戻し、そうしてまた同時にその運動量もゼロに戻さなくてはなりません。
そのようにできれば「BHは消えた」と言えるでありましょう。
しかしながら「ホーキング放射にはそのような芸当は無理」というのが、当方の見立てであります。

少し表現が足りない所がありました。
上の文章で主張している事は「この世界には同じBHは一つも存在しない」、「存在しているBHはどれもユニークである」という事であります。
仮に「同じ質量をもったBHがたまたま2つ誕生した」としてもそれぞれが一回、ホーキング放射を出せばそれで質量が異なり、持っている運動量が異なる事になります。

そうしてその結果、それぞれのBHの質量や運動量は量子化されることはなくどこまでもアナログでありましょうから、たとえば「目の前にあるマイクロBHの質量はいくつか?」と聞かれたら、無限に数値を並べる事になるでしょう。
その事は結局「目の前のマイクロBHが持っている質量をちょうど打ち消すようなエネルギーの仮想粒子を準備する事は出来ない」という事でもあります。
そしてそのような事(マイクロBHの質量をちょうどゼロにできるような仮想粒子の発生)がホーキング放射で起きる確率は1/無限大となると思われます。
(このあたりの状況が、反粒子を持ってきてぶつければ対消滅してしまう物質粒子と、そのような事ができないBHとの大きな違いになる様です。)

追記(2019/5/6)
上記議論の続きは
「23・BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?」と
「24・BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?(2)」で行われ、
一応の結論まで到達しました。

議論内容詳細につきましては
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
「・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧」
から該当記事に入れますので、記事内容にてご確認願います。

5・プランクスケールBHの最終形態

いよいよプランクスケールのBHの登場になります。
そして不思議な事にこのスケールのBHは「紙クズ・ゴミ・ほこり」ぐらいの重量なのですよ。
そのような質量でもBHでいられる、というのがまずは驚きであります。
そうして、何時も自然はそうやって我々を驚かせてくれるのでありました。

ここでの結論
「0<最終BH質量<Mp/4という範囲に落ち着くであろう」
「その範囲がダークマターの質量範囲である」という事になります。

6・その後のBHの運命

一応前回でマイクロBHは安定状態に達したのですが、実はまだその先の運命がこのBHには待っていた、というお話です。

「4・不確定性原理と仮想粒子の対生成」で議論したような手順でホーキング放射の際に「真空とBHがエネルギーのやり取りをする」という話と、「BHの質量をきっちりとゼロにするような仮想粒子のBHへの飛込みはありえない、そこでは必ず過不足が生じるであろう」と言う話を合わせて考えますと、このBHは必然的に、最終的には「マイナス質量をもつBHへと進化せざるを得ないだろう」という結論に導かれます。

そうしてそれはダークマターと並んで我々が探し求めているダークエネルギーの正体であろう、というのがここでの結論となります。

このストーリーのすごい所は「ホーキング放射という一つのプロセスとマイクロBHという一つの存在からダークマターとダークエネルギーが自然に、自動的に出てくる」という所にあり、まさに「自然は巧みである」という話に合致する状況がこのストーリーにはあります。

そうでありますから「とんでも理論だ」と一言で片づけるには「あまりにも美しすぎる話である」と、思いついた時にはそのように感じたものでした。

7・ダークマターの直接観測

天の川銀河にも大量のダークマターが存在し、従って太陽系、そうして実は地球もダークマターの海の中という事になります。
そうであれば地球上でもダークマターを観測できるはず、と考えてそれなりの探索がなされてきましたが、今のところは成果なし。
まあそんなこともあり、「マイクロBHがダークマターだ」と言い出す人も現れる訳であります。(私の事です。)

実際の所、地球ボリュームの中にはダークマターが500gr程は含まれるとか。
マイクロBHの質量が想定できますから、総数が計算出来て、その数からすると「小さな検出面積の検出方法ではなかなかみつからないだろうなあ」という状況がわかります。

ちなみに地球の公転速度が毎秒30Km、銀河の腕のなかで太陽系が銀河中心の周りをまわっている速度が毎秒200Km、そういうわけで地球上では毎秒200km程度でダークマターがぶっ飛んでいる、そういう事の様であります。

さてこのページでの結論は、「地上での直接観測はダークマターがマイクロBHだとするととてもむつかしいものになる」という事であります。

8・BH(ブラックホール)は熱いのか?

どなたが言い出したのかは知りませんが「BH蒸発」とはうまい事を言ったものです。
蒸発、というコトバで「跡形もなく消え去る」というイメージが読者に植え付けられます。
その結果は「BH消滅という仮説に対して我々は疑問を持たなくなる」という事になります。

9・ダークエネルギー優位に至るまでの宇宙展開の歴史

『宇宙は減速膨張から加速膨張へ 66.2億年前に移行し、現在では宇宙のエネルギーの72.9%(観測誤差1.4%)を暗黒エネルギーが占めていることが測定されている。』

こんな風に言われています。
それで「マイクロBHがマイナス質量のBHへジャンプし、それがダークエネルギーの正体であるとしたら、いったいどういう計算になるのかな?」という事で計算してみたらこうなった、という記事です。
まあとりあえずは大きな矛盾はなさそうなので、「ダークエネルギーはマイナス質量のBHでそれはダークマターが姿をかえたもの」という主張は継続してもいいのかな、という結果の様に思われます。

(ここで話の都合により少しページが飛びます。)

12・マイナス質量のBHについて

「6・その後のBHの運命」で「自然は、宇宙はマイナス質量のBHを禁止してはいない」などとよく調べもせずに言ったものですから、ここで改めて調べてみました、という内容です。
まあその結果は、といいますと「シュワルツシルト解はBHの質量Mがマイナスである事を禁止してはいない」と言う様に個人的には理解できました。
そしてマイナス質量のBHの作り方まではシュワルツシルト解は教えてはくれませんが、しかしながら、通常の「星の重力崩壊」や「宇宙初期でのPBHの生成」のような作り方では無理である事はシュワルツシルト解から予想できる事であります。


以降の章は第2部に続く予定です。

以下、第2部の内容でのCDM(コールドダークマター)についての一応の結論となります。
『・・・上記内容のお話は「ダークマターと宇宙論」という事で、ページを改めて続く事になります。
そうしてまずは
・フリードマン方程式とそのグラフ
http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=2664#post_id17208
から宇宙論の話が始まります。

さてそれで、ここまでの議論から想定されます事は、「ダークマターとしてのプランクスケールのブラックホールは宇宙の始まりに大量に作られたであろう」という事であります。

そうして、それらのブラックホールは誕生当初からすでにプランクスケールであって、一回~数回、ホーキング放射をしたか、あるいは誕生して今までホーキング放射を一度もしていない、その様な存在であろうと思われます。

その様なものがCDM(コールドダークマター)として宇宙の進化に貢献してきたのであろう、というのが当方の主張する所となります。

http://archive.fo/m1HUy

追記
その後の検討によりますと、
『プランクスケールの原始ブラックホールであって、誕生して今までホーキング放射を一度もしていないものが、CDM(コールドダークマター)の候補としてベストであろう』
という事になります。

http://archive.fo/wrGYM


以上、第2部内容の予告として掲示しておきます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
http://archive.fo/eLUmb
http://archive.fo/zuSoS
http://archive.fo/bX8GH

http://archive.fo/S3Jb2

投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2020/2/24 10:46 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
https://wired.jp/2019/02/11/for-dark-matter-hunters/
・「ダークマター」の正体に迫れるか? 宇宙の謎を巡る研究に方向転換の動き
http://archive.fo/JpM7Z

ダークマターは普通の物質粒子ではないでしょう。
それはブラックホールですよ。

https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10214_darkmatter
・ダークマターの正体はブラックホールではなさそう
http://archive.fo/d4nu0

彼らがやった事は、巨大なブラックホール天体がダークマターの主要素ではない、と言う事を証明しただけです。

『ダークマターの候補として挙がっている物質は、「アクシオン」のような非常に軽い粒子から「MACHO」(銀河ハローに存在するかもしれない大質量でコンパクトな天体)まで、質量の範囲で90桁にもおよぶ。
MACHOの一例としては、宇宙誕生の直後に作られ、太陽の数十倍から数百倍の質量を持つとされる「原始ブラックホール」も含まれる。
・・・・・
この結果からZumalacárreguiさんたちは、原始ブラックホールやMACHOは、仮に存在するとしても宇宙のダークマターのたかだか約40%を占めるにすぎないと結論した。
さらに、「Pantheonカタログ」と呼ばれる別の超新星カタログで1048個の明るい超新星を用いた最新の解析では、より厳しい23%という上限値が得られている。』

さて、原始ブラックホールは上記の様な方法でその存在数を推定可能ですが、もう一つのブラックホール、プランクスケールのものはどうやったら検出できるのでしょうか?

『「ダークマターが、非常に重いブラックホールと非常に軽いブラックホールの2種類からなる、またはブラックホールと未知の粒子からなると考えることもできます。・・・」』

非常に軽い、ほとんど質量がゼロでしかもブラックホールであるものが、ダークマターなのですよ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AF%E3%83%AB%E3%83%84%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%88%E5%8D%8A%E5%BE%84
シュワルツシルト半径を持つ質量に下限はなく、いかなる微小な質量に対しても、シュワルツシルト半径が定まる。
そのため、素粒子質量のシュワルツシルト半径も計算上存在することになるがプランク長以下である。
素粒子には大きさがないという説があり、その場合シュワルツシルト半径の存在は無視できない。
しかし、プランクサイズ以下の長さ自体が存在するのかどうかは分かっていない。』

さて、プランクスケール以下のサイズのブラックホールは他の物質を飲み込めるか、という問題が出てきます。

事象の地平がつくる球がブラックホールがものを飲み込む入口ですが、すべての物質粒子はその入口よりサイズが大きいのです。

そうであれば、この小さなブラックホールは「物を飲み込む事が、光すら飲み込む事ができない」そう言う存在になります。

さてそれでは、「この小さなブラックホールはもう一つの小さなブラックホールと合体できるか」という問題に移りましょう。

重力でしかこの小さなブラックホールは相互作用しません。

したがってそこには物質粒子同士の様な「衝突という現象」は起こらないのです。

つまり、衝突断面積はぜろ、なのですよ。

これはお互いがけっしてぶつかるという事なくすり抜ける、と言う事の別の表現になります。

こうしてこの小さなブラックホールはけっして他の物質粒子や他の小さなブラックホールと衝突することなしに存在し続けます。

以上の事から分かる事は、「物質粒子との衝突によってダークマターを検出しようとする試みは決して成功する事はない」と言う事であります。

加えて申し添えれば「どれだけ強い磁場をつくってみても無駄」と言う事でもあります。

まあ、そういうことでありますから、「答えは目の前にぶら下がっている」「しかし皆さん、それがまるで見えていない」そういう意味からもダークマターなのであります。

PS
プランクスケールのBHは物質粒子との衝突断面積はゼロで良いかと思われます。

しかしながら、この小さなBH同士の衝突断面積はゼロではありませんでした。

それは双方のBHがもっているホライズンの半径が与える円の面積となります。

しかしながらそれはいずれにせよプランクスケールの断面積であって、これは実質上はゼロとみなしても支障はなさそうです。

つまりこの小さなBH同士が衝突して合体する、ということはほとんど考慮しなくて良いものと思われます。


http://archive.fo/STLjx


投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2020/2/26 0:23 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
"ホーキング放射の簡略な説明はうぃき
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB
「ブラックホール」の蒸発の項目にあります。

"そして、簡略かつ詳細な説明は「ホーキング輻射って正しいんですか?」のベストアンサーではない3番目のpis***さんの説明、
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1120574466
「ホーキング輻射は正しいと思いますが、正しくない説明を見かけます。・・・」
が良さそうです。"
(Or http://archive.fo/oU4CT )

その中でBHから出てくる(様に見える)粒子についての言及があります。
『ブラックホール近辺から、あたかも、温度がkT=h/4πRであるようなエネルギー分布で粒子が放出されるのが見えます。
これがホーキング輻射です。
(引用注:ここでのhはプランク定数を2πで割ったもの。RはRs、シュワルツシルト半径)
このとき、どういう粒子が出てくるかは、たとえば
Particle emission rates from a black hole; Massless particles from an uncharged non-rotating hole
Don N. Page
Phys. Rev. D 13 P.198 (1976)
によれば、ニュートリノ:81%、光子:17%、重力子:2% となっています。』

そうして、このホーキング放射の説明のポイントはここです。

『この結果、生成消滅演算子も、空間が平らでないと、形を変えます。
空間が曲がっているときの消滅演算子をa'とすると
a'=αa-βa†
というように、ボゴリューボフ変換で結ばれます。』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%82%B4%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%95%E5%A4%89%E6%8F%9B
「ボゴリューボフ変換」、難しい言葉ですねえ。
しかしどうやらこれがホーキングさんがBHのホライズン近傍の重力場についてやった事のポイントの様です。

その結果、BHから離れた所から見ているとBHのホライズンで仮想粒子のペアが発生し、その半分がBHに落ち込む事で
『あたかも、温度がkT=h/4πRであるようなエネルギー分布で粒子が』BHのホライズンで生成されている様に見えると言う訳です。
これはBHの存在によって空間が曲げられた効果の結果であり、BHの存在が原因でその結果として粒子の放出が観測される、と言う事になります。

以上の説明がホーキング放射の説明としては良さそうですが、この方の説明の最後の部分、エネルギーバランスについての説明には少々疑問が残ります。


さて「ホーキングさんが考えたこと・1」で取り上げた質量M(=1.73*10^11)Kgを持つミニブラックホール、シュワルツシルト半径Rsが2.57*10^-16 (m)をまずはプランクレベルまで「蒸発」させなくてはいけません。
そしてここはニュートリノ君にがんばってもらう事としましょう。

このBHの温度を計算しましょう。
T=h*C^3/(8*pi*kB*G*M)   
(注:ここでのhはプランク定数を2πで割ったもの)
諸式に定数をいれて質量Mの関数としてT=0.1227*10^(+24)/M(ケルビン)とこうなります。

Mに1.73*10^11(Kg)を入れるとT=7.09*10^11(K)
709000000000度=7090億度、まあ大したことはありませんね。
ちなみに
http://osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp/~kazu/class_2010/par_phys_101014.pdf
LHCでの陽子加速後の粒子温度は7TeV = 70,000,000,000,000,000 eV= 7京 ℃=7X10^16度です。


さて、この温度でのプランク則によるピーク波長(光換算)はλ=H*C/(4.97*k*T)。
よってこの光子の振動数SはS=C/λ=(4.97*k*T)/H。
エネルギーはE=H*SよりE=(4.97*k*T)(ジュール)
E=M*C^2よりM=(4.97*k*T)/C^2

そう言う訳で、質量換算でM=(7.63*10^-40)*T(Kg)の全エネルギーを持つ粒子の放出が一番多いとそう言う事になります。
今の場合はT=7.09*10^11(K)ですから5.41*10^-28(Kg)という全エネルギーをもつ粒子の放射が一番多い事になります。
それはつまりBHにしてみればこの粒子ひとつを放出するたびに、5.41*10^-28(Kg)というエネルギーでBHの質量が減っていく、そういうことになります。

そしてニュートリノで考えていますので、BHから出てくる(様に見える)一個のニュートリノの静止質量Moと運動エネルギーEkの合計が5.41*10^-28(Kg)になると、そう言う事でもあります。

ちなみに参考までに電子と陽子/中性子の質量を掲げておきます。
電子      9.11*10^-31(Kg)
陽子/中性子  1.67*10^-27(Kg)

このBHの放出するニュートリノのエネルギースペクトルのなかで、一番数が多い、と言う意味でのこのBHにとっては典型的なニュートリノになる訳ですが、その一個が持つ全エネルギーの換算質量が5.41*10^-28(Kg)ですが、それが陽子/中性子の質量の約3分の1と言う事で、相当に重くなっている、つまりほとんど光速で飛び出している、ということがこれによって分かります。

そうして、こうしたプロセスによって質量M(=1.73*10^11)Kgを持つミニブラックホールが質量ゼロになるのに宇宙年齢程の時間が必要になる、というのが皆さんの計算結果でした。


さてこのBHのホライズンの表面積SはS=4*Pi*Rs^2ですが、その上にプランク長さLpを直径とした円がいくつ取れるか計算しましょう。
その最大値はRs^2/(Lp/2)^2程度になると予想でき、その値は1.00*10^+39個ほどです。

これは何を計算したのか、といいますと、ニュートリノの大きさをプランク長さ程度とした時に、一度にどれぐらいの数のニュートリノがホライズン上に存在できるのか、という数字になります。
そうして、これほどの数のニュートリノがホライズン上に存在できるのであれば、なるほど今のこのサイズのBHであれば統計力学を適用する事が妥当であろうと、そう言う事になります。

しかしながらプランク質量程のBHのRsは2*Lpでありますから、さてその場合はRs^2/(Lp/2)^2は16個、たかだか16個のニュートリノの集団に対して統計力学をそのままあてはめて使うのは、これは妥当とは思えないのであります。

これがプランク質量のBHについては、まずは考慮されなくてはいけない一つ目の問題です。
連続的に質量が減っていくのではなく、離散的に、確率的にしか質量は減っていかない、そういう状況になります。

以上は従来から皆さんがおやりになっているBHの寿命計算のやり方への批判になります。
離散的、確率的になる状況をつかむには代数計算では無理で、数値計算によるシミュレーションが必要になると思われます。
(プランク単位系については
http://eman-physics.net/dynamics/planck_unit.html
EMAN物理のプランク単位系を参照願います。)


二つ目の問題は、いつまでニュートリノがこのBHに飛び込めるか、と言う事です。
BHの半径が2Lp程度であればたしかにLpの大きさの粒子は中に入れそうですが、BHの半径がLpになった時にはどうか、さらにはLp/2になったら、これはもはやどの粒子もこのBHの中には入れそうもありません。
そしてそのBHの質量(重量)はMp/4となります。

そうであれば半径がLp/2以下のBHはそれ以上蒸発する事は出来ない、そのように考える事ができそうです。
そうして、その事が「プランクスケールのBHが蒸発して消え去る事は出来ない」という主張に結びつくのでありました。

PS
BH蒸発についての良い説明が見つかりましたのでご参考までに載せておきます。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1415526224
ブラックホールが蒸発するとはどういうことですか?
(Or http://archive.fo/raDU0 )

追伸
せっかくですから載せておきます。(2020/2/26)
「宇宙のダークマター直接探索の現状」
https://www.jps.or.jp/books/gakkaishi/2020/02/75-02_068interdisciplinary.pdf

物理というのは最後は実物勝負ですから、実に楽しみな事であります。


https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧

http://archive.fo/dj2jP

投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2020/2/29 6:15 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
日経サイエンス1月号に
「暗黒物質とニュートリノに挑む」という記事が載っていました。
少し抜粋してみます。

『普通の物質粒子とはほとんど相互作用せず、電荷は持たず、質量は陽子などよりははるかに大きいとされる。
標準モデルを超える有力理論「超対称性理論」が予言する素粒子である可能性がある。』

探索方法は
1、セルンの加速器を使って暗黒物質を生成する。
2、暗黒物質同士の対消滅で出るγ線の検出@銀河中心部
3、地下施設でのキセノンやアルゴン原子と暗黒物質の衝突による発光の検出
というところか。

前の記事に載せましたが、これらの内容については物理学会誌でも紹介されている。
日本物理学会誌 Vol. 75, No. 2, 2020

「宇宙のダークマター直接探索の現状」
https://www.jps.or.jp/books/gakkaishi/2020/02/75-02_068interdisciplinary.pdf

『直接探索をはじめとして,間接探索・加速器を用いた探索によってダークマターの正体が数年の内に明らかになる可能性が高まってきている.
現在の物理学に課せられた大きな問題であるダークマターへの我々の取り組みに今後もご注目いただき,正体解明へのみちのりを一緒に楽しんでいただければと思う.』

この報告によれば「暗黒物質は2~3年で見つかる事」になります。
物理というのは最後は実物勝負ですから、これは実に楽しみな事になります。


http://archive.fo/ob03H


投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2020/3/2 11:41 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
1、セルンの加速器を使って暗黒物質を生成する。
これについてのもう少し詳しい記事は
「ダークマター」検出へ、欧州の原子核研究機関が新たな実験計画
https://www.afpbb.com/articles/-/3214434
を参照願います。

2、暗黒物質同士の対消滅で出るγ線の検出@銀河中心部
については
ガンマ線観測によるダークマター間接探索の現状と CTA 計画における今後の展望
http://astro-wakate.sakura.ne.jp/ss2013/web/syuroku/astropart_05a.pdf
がよろしいかと。

上記文献中に登場するCTAについては稼働し始めた模様です。
The Cherenkov Telescope Array (CTA)
http://www.cta-observatory.jp/

以上、ご参考までに。

追伸
1、セルンの加速器を使って暗黒物質を生成する。
で参照しているセルンの加速器実験で探している粒子として暗黒光子(ダークフォトン)と言うのが出てきます。
それについての参考資料を貼っておきます。
・暗黒物質候補 Axion-like particles および Hidden photon の探索
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/news/article/20190424.html

『現在の素粒子物理学の標準理論は十分でないと考えられており、それを拡張する様々な理論が提唱されています。
それら理論の多くで、Axion-like particles (ALPs)や暗黒光子 Hidden Photon (HP)等の新粒子が予言されています。
ALPsやHPはまた、暗黒物質の正体ではないかと注目されています。』

同様にニュートラリーノという粒子も加速器実験のテーマとしてでてきますが、これについては後述となります。


投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2020/3/3 15:20 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
1、セルンの加速器を使って暗黒物質を生成する。
これについてのもう少し詳しい記事は
「ダークマター」検出へ、欧州の原子核研究機関が新たな実験計画
https://www.afpbb.com/articles/-/3214434
を参照願います。

この話をもうすこし探索してみましょう。
記事中にFASERという検出器が出てきます。
それがセルンのHPで紹介されています。

フェイザー物理学
https://translate.google.com/translate?hl=ja&sl=en&u=https://faser.web.cern.ch/&prev=search
で下段で「物理」をクリック。
以下、グーグル翻訳にて一部引用

何十年もの間、 標準モデル(BSM)を超える物理学の主要な例は、TeVスケールの質量と標準モデル(SM)へのO(1)カップリングを持つ重い粒子でした。
しかし、ごく最近では、はるかに軽く、より弱く結合した新しい粒子に関心が高まっています。
それらの多くの動機の中で、そのような粒子は正しい熱遺物密度の暗黒物質を生み出し、理論と低エネルギー実験の間の顕著な矛盾を解決するかもしれません。
おそらく最も重要なことは、光と弱結合の新しい粒子は、粒子物理学と宇宙論に革命的な影響を及ぼす可能性のある(ものであり)、比較的安価で、小さく、高速な実験によって発見できることです。


熱遺物密度の暗黒物質

「高温ビッグバン現象の結果、生成されたダークマター」程度の意味かと思います。

実験について
https://translate.google.com/translate?hl=ja&sl=en&u=https://faser.web.cern.ch/&prev=search
で下段の「実験」をポチッとよろしく。
以下、グーグル翻訳にて一部引用

新しい軽い粒子は、LHCでの陽子と陽子の衝突で常に大量に生成される可能性がありますが、それでも検出は避けられます。
これは、一度生成されると、そのような粒子は陽子ビーム衝突軸に沿って進むため、低バックグラウンド環境で粒子を検出できる実験がないためです。(ヒッグス粒子探索においては、その様な検出器はいままで用意されていなかった。)
新しい物理粒子に関連するまれなイベントを探すとき、よく知られている標準モデル粒子の相互作用からの背景を高度に抑制する必要があります。
一方、新しく軽い長寿命の粒子は、相互作用することなく数百メートルも簡単に移動し、そのような背景から十分に離れた位置で標準モデル粒子、たとえば電子-陽電子対に崩壊することができます。

以上、ご参考までに。

PS
ところで
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/00/Standard_Model_of_Elementary_Particles.svg

こんな表を眺めていると、なんでhiggsだけがスピンがゼロなんだと、まあ単純素朴にそういう疑問はうかんできますよねえ。

そうして、ダークマターのキセノンやアルゴンを使った「ダークマター衝突ーー>原子が光を出す実験」では対象のダークマターは「スピンをもつ」と当然の様に想定されている様です。

超対称性
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7
より

『超対称性(ちょうたいしょうせい,supersymmetry,SUSY)はボソンとフェルミオンの入れ替えに対応する対称性である。
この対称性を取り入れた理論は超対称性理論などのように呼ばれる。また、超対称性粒子の一部はダークマターの候補の一つである。
・・・
超対称性の存在は、現在までに知られている標準模型の粒子たちに超対称性パートナーが存在することを予言する。
例えば、電子に対してスカラー電子と呼ばれるスピン0で電荷-1を持つ粒子の存在が予言される。』

ということは標準理論でボソンとされている粒子の超対称性フェルミオン版の中のどれかがダークマターであろう、という想定となっている事になります。
つまりその粒子はスピン1/2(?)を持つであろう、ということですね。

どうも一つ忘れていた様です。
皆さんお探しなのは
ニュートラリーノ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8E
の様です。

『ニュートラリーノ (neutralino) は、超対称性理論によって存在が予想されているマヨラナ粒子。
予測される質量は陽子の質量の30~5000倍。
・・・
電荷を持たないボース粒子に対する超対称パートナーであるズィーノ(Z粒子のパートナー)、フォティーノ(光子のパートナー)、中性ヒグシーノ(中性ヒッグス粒子のパートナー)は同じ量子数を持つので混合状態を作り、これがニュートラリーノと呼ばれるフェルミ粒子である。
ニュートラリーノは、弱い相互作用と重力相互作用にのみ関わるので,存在したとしても観測は困難である。
また、最も軽いニュートラリーノは安定な粒子であると考えられる。』

投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 | 投稿日時 2020/3/5 19:49 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
次の探索方法は
3、地下施設でのキセノンやアルゴン原子と暗黒物質の衝突による発光の検出
ですね。

『XMASSは暗黒物質粒子探索のためのXenon MASSive detectorから名付けられました。
検出器は、神岡地下観測施設のホールCに設置されています。・・・』
https://www.ipmu.jp/ja/research-activities/research-program/xmass

『XMASSは単相の液体キセノンを使用した特徴的な検出器で、現存する液体キセノンを使った暗黒物質粒子探索検出器のなかで最大の光量を達成しています。
そのおかげで、多数の有用な結果を発表しました。

XMASS実験は2010年12月から2012年5月まで試験的にデータを収集しました。
その後背景事象を大幅に減少させるように検出器の改良を行い、2013年11月よりデータ収集を再開し、2019年2月に1600日以上にわたる低雑音の有用なデータを収集し実験を終えました。(Last update: 2020/01/06)』

レポート

ダークマターの非弾性散乱の探索
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/news/article/20190605.html
『ダークマターの非弾性散乱とは、ダークマターがキセノン原子核を跳ね飛ばして速度を与えるだけではなく、原子核のエネルギーを高い状態(励起状態)にする現象のことを云います。
励起状態の原子核はガンマ線を放出して元の状態に戻ります。

この反応が起きるには、ダークマターが「スピン」という物理量を持っている必要があります。
従ってもしこの現象が観測されれば、それはダークマターの発見に留まらず、その性質に迫ることもできます。
未だこのダークマターと原子核の非弾性散乱は観測されていません。

XMASSで用いているキセノンは様々な同位体を含んでいますが、その26%を占める、キセノン129がダークマターと非弾性散乱を起こすことができます。
キセノン129はダークマターによって励起されると、即座に40keVのエネルギーを持つガンマ線を放出します(図1)。

XMASSでは、この現象は「40keVのガンマ線 + 原子核の反跳」として観測されます。
従って観測されるエネルギーは図2のようになります。
ダークマターの質量はある決まった値を持つはずですが、その値は判っていないため、この図のように、ダークマターの信号スペクトルをその可能性のある質量ごとに計算し、実験で得たエネルギースペクトルの中にその信号スペクトル成分が含まれているかを探索しました。』

「ダークマターの質量はある決まった値を持つはずですが、・・・」
これはあくまで超対称性理論によって存在が予想されているニュートラリーノ (neutralino)などの粒子を前提とした話ですね。
当方が主張するような「プランクレベルBH」であったとすると「ダークマターの質量はある決まった値を持つ」とはいえず、上限はありそうですがダークマター全体としては「連続した質量分布をもつであろう」と予想されます。

『具体的にはデータ中の信号スペクトルの強度(事象の頻度に相当)を求め、その強度が有意に0より大きければ、ダークマターの非弾性散乱が観測されたと結論づけることができます。
同時にその質量についての情報も得ることができます。
信号スペクトルの強度が有意でなければ、ダークマターと我々の身の回りの物質(ここでは通常物質と呼びます)の相互作用する確率に上限を与えることになります。

今回、XMASS実験では800.0 日分のデータの中から、この現象を探索しました。
その結果、信号スペクトルの強度は0と矛盾しないことがわかりました。
つまり、残念ながらダークマターの発見はありませんでした。・・・』


現状はXMASSではダークマターは発見されず、イタリアで計画されている「キセノン原子をつかったより大規模な探索実験」(注1)にこの実験に関係したメンバーは合流しているものと思われます。

注1:イタリアのグラン・サッソ山中のXENONnT実験
https://www.ipmu.jp/ja/research-activities/research-program/XENONnT

神戸大学 XENON
http://ppwww.phys.sci.kobe-u.ac.jp/laboratory/dark-matter/xenon.html

XENONnT 実験のためのキセノン純度モニターの開発
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/_pdf/mthesis/2018/master-nkato-190128.pdf

一応前半部がダークマター検出概論みたいな記述になってますので、ご参考までに。

追伸
キセノンを使ったダークマター探索ではダークマターがスピンをもつ事、つまりフェルミオンである事が大前提の様です。
それに対してプランクレベルBHではそのようなスピンは持っていないでしょう。
そのかわりに角運動量ならもつ事が出来ます。
さてその場合、何に対する回転なのでしょうか?
もちろんCMB:宇宙背景放射に対しての回転という事になります。

シュワルツシルト・ブラックホール
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AF%E3%83%AB%E3%83%84%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB

そういうわけでプランクレベルBHがダークマターである場合は「キセノン、あるいはアルゴンをつかった衝突による発光現象の検出」というのはあまり期待できる話ではない、という事になりそうです。


http://archive.fo/zbGB2
http://archive.fo/lpD7Y

投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020/3/6 16:12 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
前の記事は超対称性理論によって存在が予想されているニュートラリーノ (neutralino)などのフェルミオンについてのものでした。

これに先立つ事【2014年9月29日 カブリIPMU】の発表によれば
・XMASS実験で、「Super-WIMP」がダークマター候補から外れる
https://www.astroarts.co.jp/news/2014/09/29xmass/index-j.shtml
とあります。

『「ダークマター」の候補の1つが、ボゾン粒子のSuper-WIMP(スーパーウィンプ:極めて弱く相互作用する質量粒子) だ。
この粒子が存在するとすれば、銀河の運動や宇宙背景放射の観測から知られているダークマターの量をうまく説明できるとして、有力候補とされていた。

カブリIPMUの鈴木洋一郎さんらのXMASS実験グループでは、岐阜県飛騨市の地下1000mに設置された「XMASS-I」検出器を用いてSuper-WIMPの兆候をつかまえようとした。
この粒子は地球にも降り注ぎ、まれに物質(検出器内の原子)に吸収されてその静止質量と等しい運動エネルギーをもつ電子を検出器内に放出するとされる。

165.9日分の観測データから、4万~12万eVの質量(電子の質量の10分の1から5分の1程度に相当)を持つ粒子について高感度で探索を行った。
だが粒子による信号は見つからず、この質量範囲のSuper-WIMPが宇宙のダークマターであるというシナリオは正しくないことがはっきりした。』


ダークマターの候補の一つであった「質量が軽くて弱い相互作用をするボゾン粒子」の存在が否定されました。

注1:もうちょっと詳しい説明として
・軽い暗黒物質を世界最高感度で探索 - XMASS実験により極めて弱く相互作用するボゾンが暗黒物質である可能性を排除
https://www.ipmu.jp/ja/node/1998

注2:WIMPの説明として
・なぜ WIMPを探すのか、どうやって捕らえるのか
https://www.ipmu.jp/sites/default/files/webfm/pdfs/news23/02J_FEATURE.pdf

追伸
「未発見の素粒子を探せ」という資料がありました。
http://kagakucafe.org/uematsu090411.pdf
2009年にアップされている様ですが、その時の状況では
1、重力波未検出
2、ヒッグス粒子未発見
ということでした。
しかしそれ以外の記述についてはダークマターや質量の起源の事に関しても現状でも十分に参考になると思われますので紹介しておきます。

ちなみにその資料のP58に
「130GeV以下のヒッグスが見つかるとーー> 超対称性模型が有力」
と書かれてあります。
そうして見つかったヒッグスは「124.97 GeV/c²」でした。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/00/Standard_Model_of_Elementary_Particles.svg

超対称性模型が有力

ストーリーとしては「ニュートラリーノが存在し、これがダークマターだ」とつながりそうですね。

セルンでのWIMP:超対称性粒子の検出計画
となりますか。

追伸2
「理論家の皆さんはこんなことを考えてます。」というお話。

・電弱相互作用を行う暗黒物質と直接探索実験(2017年)
https://www.lowbg.org/ugnd/workshop/sympo_all/201705_Okayama/slides/22am/nagata.pdf

・熱的暗黒物質における重要な未探査領域
~暗黒物質の直接、間接探査の果たす役割~(2018年)
http://www.jicfus.jp/jp/wp-content/uploads/2018/11/Matsumoto.pdf

・超対称性粒子と暗黒物質(2017年)
http://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp/~asai/work/4nen-SUSY2017.pdf

・・・いやはや、すごいですね。

投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020/3/10 22:11 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
さてそう言う訳で、
http://www.resceu.s.u-tokyo.ac.jp/symposium/daigaku&kagaku/MINOWA.pdf
我々の銀河系もダークマターの中にあり、そうしてまた太陽系、地球もDMの海の中を動いている、そういうのが現在の大方の方の認識の様です。

ダークマターの密度はといえば1ccで水素原子0.3個とのこと。
地球の体積で500grだそうです。(上記PdfのP10~11)

地球の半径は6371Km.
体積はV=4/3*PI*(6371)^3=1.08*10^12(Km^3)

「ホーキングさんが考えたこと・5」で示した「プランクレベルBHがダークマターである説」によればダークマター平均重量はMp/8ということになり、それは2.72*10^-9(Kg)でした。
そうなるとダークマター個数NはN=0.5/(2.72*10^-9)=183823529個。
それを体積Vで割れば1km^3にいくつのダークマターがあるかわかります。
答えは0.0001702個。

地球がダークマターの海の中を秒速200kmで移動している(上記PdfのP16)ので、さて1km^2サイズの検出面をもった検出器には1日で幾つのダークマターが入るでしょうか?
答えは2941個。

しかし実際の検出器のサイズは大きくても10m*10mでしょうか。
小さければ1m*1mですね。
10m*10mでは一日あたり0.29個、3日で1個ですね。
1m*1mでは1日当たり0.0029個、10か月で1個のペースです。

しかもこの低速プランクスケールBHは真空や物質とは何の反応も示さず、ただゴミ、ホコリレベルの質量を持つ質点が検出器の中を秒速200kmで飛んで行くのですから、さてそれをどうやって検出するというのでしょうか?
そう言う訳で、「ダークマターがプランクスケールBHであった場合は、地上での直接観測はできないだろう」が答えの様に思われます。

ちなみに人の衝突断面積は0.4~0.5m^2ぐらいですか。
そうすると我々は20か月に1度はこのプランクスケールBHと衝突している事になります。
・・・
いやいやプランクスケールBHの衝突断面積はゼロですから、遭遇はできますが衝突はできません。
これは表現を間違えてしまい、失礼いたしました。

追伸
以下、別のページ「ダークマターは興味深いですね」からダークマター直接観測に関係する部分を引用しておきます。

http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/
XMASS(ダークマター観測実験)
を例として取り上げましょう。
(or http://archive.fo/0pRot )

『2013年の改修作業後、順調に行われてきた暗黒物質探索用データの取得を完了し、本日XMASS-I検出器から液体キセノンを回収しました。』
液体キセノンが約1トンとの事ですので、比重3.06から検出球の体積が326.8m^3と分かります。
半径が約4.3mで観測断面積(円形)が57m^2。
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/ce066626fa54ca5e734b27a4ac2d5470

これですとプランクスケールBHを1日で0.17個の観測が可能。
2013年秋から2019年2月までで5.5年の稼働として全観測個数は341個。

1000回に一回のキセノンとの反応があったとしても、発光が観測できた確率は33%程度。
実際は1000回に一回も反応するとは思えず、ラッキーであったとしても10000回に一回程度かと。
これだと5.5年動かして1回の発光を観測できた確率は3.3%。

以上が「状況的に難しい」という事の内容になります。

ちなみに当方の主張は「プランクスケールBHの衝突断面積はゼロ」ですので、XMASSの様な「物質粒子との衝突を検出するというやり方」では原理的に検出不可能と言う事になります。
つまり「どれだけ大きなXMASSを作ってみてもダークマターは観測できないだろうなあ」と言う事になります。

追伸
この一連の記事はここで終了です。
そうしてこの続きは
・ダークマター検出の現状について・その2
http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=2926#post_id19310
になります。

ご注意
この次の記事は 当方の記事に対する「いやがらせ」ですので 読むに値しません。
記事内容は「単なる自分の本の宣伝」であり、「アマゾンから買えるぞ」と言う「自分の経済的な利益目的の内容」です。

加えて当方からの「内容削除依頼」を無視して現状も掲載を続けています。

従いまして賢明なる読者諸氏におかれましては、ここで上記リンク先にジャンプされる事をお勧め致します。


投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020/3/11 18:56
kenlouise7  新米   投稿数: 8
えっ、何? あのダークマターの常識が、、、って??

何で、これを物理全般で取り扱わないの???

まあ、とにかく、下記サイトの書籍によれば、
特段、ダークエネルギーの正体のみならず、ダークマターの真の実態をも妥当(正当)に解き明かしているが、、、
専ら、異論反論などあれば、即刻、存分に指摘の程を。

https://www.amazon.co.jp/dp/B083371F49/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E5%AE%87%E5%AE%99&qid=1577252231&s=digital-text&sr=1-4
投票数:0 平均点:0.00
返信する

このトピックに投稿する

題名
ゲスト名
投稿本文
  条件検索へ


ログイン

ユーザー名:


パスワード:





パスワード紛失  |新規登録
PR
twitter
Created by: twitter website widget