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ダークマター・輻射-物質拮抗時期(宇宙の放射成分を考える)


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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 .3 | 投稿日時 2019/11/21 20:47 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
精密宇宙論、あるいは標準宇宙論が確立したのはWMAP衛星の観測レポートのでた 2003 年である事は、今まで述べてきた通りです。
WMAPはCMBを詳細に観測したのであり、そのCMBは宇宙誕生から37.5万年での出来事である「宇宙の晴れ上がり」の結果、解放された光子(宇宙背景マイクロ波放射)を観測したのでした。

そのCMBは宇宙誕生後の7分後から37.5万年までの初期宇宙の物理現象の情報を含んでおり、それを解析、解読することで宇宙の曲率、ダークマター、ダークエネルギーを含めた宇宙の成分割合を決定できたのです。
しかしながら残念な事にはCMBの解読方法と言うのは相当に専門的であり、門外漢の我々にはなかなか理解しがたいもの、なじみがないものなのでした。

まあしかしそれはそれとして、宇宙の晴れ上がりの時点ではすでに宇宙は輻射優勢期から物質優勢期に移行していました。
当然(?)の事なのですが、宇宙の始まりは放射(光、ニュートリノ)も物質粒子も光速、あるいはほとんど光速で動いていたとされ、つまりは輻射成分100%なのでした。

しかし宇宙が膨張するにつれて宇宙の温度がさがり、最初はニュートリノが光から切り離され(=熱平衡ではなくなり)、次に物質が光から切り離されたという次第です。
そのことと前後して宇宙が輻射優勢期から物質優勢期に移行することになるのですがその時は物質の密度と放射の密度がイコールになる時期があり、その時期をteqとして表すのでした。

それを計算しますと
Teq = T0(1+zeq) = (2.725±0.001K)×3250≒ 8860K, or 0.76 eV
teq≒74,000yrs(宇宙誕生から7.4万年後)
と言うように
http://osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp/~naga/kogi/konan-class06/ch6-thermal-cosmos.pdf
第6講 熱的宇宙の6・4・3輻射-物質拮抗時期
には書かれてあります。

ちなみにダークマターが「いまだ発見されていない未知の素粒子である」とする立場からは、宇宙の最初期にはダークマターも光とリンクしていたはずであり、どこかのタイミングで切り離されたと考えるのが一般的なストーリーの様です。
他方でダークマターがプランクレベルの原始BHであるとすると、光とリンクしていた時期があったかどうかについては、今後 詳細に検討してみないことには不明であり、現状ではどちらであるとも言う事ができません。


さてそれで、このページのテーマは「teq≒74,000yrsでの物質=放射密度を計算し、フリードマン方程式を完成させよう」というものになります。
といいますのも今まではずうっと「放射密度は無視できる」としてきたからであります。
(それは「放射密度を無視できる時期のみ扱ってきた為である」とも言えます。)

そして以下は前回投稿記事
「・宇宙の歴史(0秒~38万年:宇宙の晴れ上がりまで)」
からの引用になります。
http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=2764#post_id17895

『宇宙誕生から38万年後 温度3000K 
観測可能な宇宙の半径 4200万光年(たとえばM 87(NGC 4486、おとめ座A)例のBHが初めて直接撮影された銀河までの距離が5440万光年)
密度 陽子1.5*10^9個/m^3(10^-11Pa程度の、人類が作りだせるぎりぎりの真空度に相当。)
(ダークマター1.25に対し通常物質0.25の割合
ダークエネルギー成分はこの時も陽子3.5個/m^3相当で物質密度に対して無視できる程度の値)』

この情報を元に
Teq = T0(1+zeq) = (2.725±0.001K)×3250≒ 8860K, or 0.76 eV
teq≒74,000yrs(宇宙誕生から7.4万年後)
とされる「輻射-物質拮抗時期」の状況を推定します。

宇宙誕生から7.4万年後 温度8860K 
観測可能な宇宙の半径 1422万光年
密度 陽子3.86*10^10個/m^3
(ダークマター1.25に対し通常物質0.25の割合)
ダークエネルギー成分はこの時も陽子3.5個/m^3相当で物質密度に対して無視できる程度の値)

さてそれで、この時には定義によって
物質のエネルギー密度ρm:eq=陽子3.86*10^10個/m^3=ρrad:eq 放射のエネルギー密度
となっている訳です。

そうしてこの時にも「宇宙の曲率はフラット」でしたから臨界密度ρc:eqは
臨界密度ρc:eq=ρm:eq+ρrad:eq=陽子2*3.86*10^10個/m^3
となります。

そうして臨界密度ρcの定義式より
ρc=3*H^2/(8*Pi*G)
ですので
H^2=ρc*(8*Pi*G)/3
となります。

従って
Heq^2/H0^2=ρeq/ρ0
となり、ただしρ0は現時点での宇宙の臨界密度であって
ρ0=陽子5個(相当)/m^3
です。

そう言う訳で
Heq^2=H0^2*(陽子2*3.86*10^10個/m^3)/(陽子5個/m^3)
=H0^2*(1.54*10^10)
従って
Heq=H0*sqrt(1.54*10^10)=1.24*10^5*H0
であることが分かります。
そしてこの計算式は「宇宙の任意の時点での臨界密度の値がわかればその時点での宇宙のハッブル定数が計算により求める事ができる」という事をしめしています。(注2)

そうして解かれるべきフリードマン方程式は
ά=±Heq*SQRT(Ωrad/a^2+Ωm/a+(1-Ωm-ΩΛ-Ωrad)+ΩΛ*a^2)
というフルスペックの式になりますが、残念ながらΩΛは
ΩΛ=(陽子3.5個/m^3)/(陽子2*3.86*10^10個/m^3)
=0.45*10^-10≒ゼロ
とするのが妥当の様です。

従って初期条件は
初期条件
Heq=+1、Ωm:eq=0.5、ΩΛ:eq=0、Ωrad:eq=0.5、a(eq)=1
Ωk:eq=(1-Ωm:eq-ΩΛ:eq-Ωrad:eq)=(1-0.5-0-0.5)=0

それで解くべき式は
『x’=(0.5/x^2+0.5/x)^0.5,x(0)=1』
計算範囲は-0.8から4まで、刻み幅は0.005でいいでしょう。

そうするとウルフラムに入力する文章はこうなります。
『ルンゲ・クッタ法でx’=(0.5/x^2+0.5/x)^0.5,x(0)=1を-0.8から4まで解く, h = .005』

https://ja.wolframalpha.com/input/?i=%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%83%E3%82%BF%E6%B3%95%E3%81%A7x%E2%80%99%EF%BC%9D%EF%BC%880.5%2Fx%5E2%2B0.5%2Fx%29%5E0.5%2Cx%280%29%3D1%E3%82%92-0.8%E3%81%8B%E3%82%894%E3%81%BE%E3%81%A7%E8%A7%A3%E3%81%8F%2C+h+%3D+.005

実行アドレス


グラフより
t=-0.55でa=0、そこが宇宙が始まるビッグバンの特異点になります。
従って時間軸のスケールは0.55が7.4万年相当という事になります。

(以下の記述部分に記述間違いがありましたので訂正させていただきます。注3↓)
次に「宇宙の晴れ上がり」ポイントですが、宇宙誕生から38万年後ですのでグラフ上のスケール値は
t=0.55*38/7.4=2.82<--間違い
t=2.82-0.55=2.27<--正解
となり、その点のスケール因子aが
a=2.8<--間違い
a=2.55<--正解
であると読み取れます。

つまりここで解いたフリードマン方程式によれば「輻射-物質拮抗時期」の宇宙の大きさが2.55倍になると「宇宙の晴れ上がり」となる、とその様に言っていることになります。
ちなみに宇宙の温度から「輻射-物質拮抗時期」ー>「宇宙の晴れ上がり」への宇宙の拡大率を計算しますと
倍率=8860K/3000K=2.95倍となり
両者の間には相当の、無視できない相違が生じている事が分かります。(↑注3)

さてそれで、「宇宙の晴れ上がり」時点での放射のエネルギー密度を求めておきましょう。
「輻射-物質拮抗時期」の放射のエネルギー密度ρrad:eqは
ρrad:eq=陽子3.86*10^10個/m^3
宇宙の大きさが2.95倍になりますのでこの時のρrad:decは
ρrad:dec=ρrad:eq/(2.95)^4
=(陽子3.86*10^10個/m^3)/(2.95)^4
=陽子5.1*10^8個/m^3

それで前回計算の「宇宙の晴れ上がり」時点での臨界密度ρc:decを引用すると
ρc:dec=陽子1.5*10^9個/m^3

従って放射のエネルギー密度ρrad:decの大きさの程度は
ρrad:dec/ρc:dec=(陽子5.1*10^8個/m^3)/(陽子1.5*10^9個/m^3)
=34% となり、無視できる値ではありません。
つまり「宇宙の晴れ上がり」時点での臨界密度ρc:decは
放射のエネルギー密度ρrad:decを加えた形に修正する必要がある、ということになります。

以下その様に修正された臨界密度を示しておきます。

「輻射-物質拮抗時期」
宇宙誕生から7.4万年後 温度8860K (0.88eV)
観測可能な宇宙の半径 1422万光年
(1422万光年先の場所の後退速度は光速の132倍)(注2)
物質密度 陽子3.86*10^10個/m^3
(ダークマター1.25に対し通常物質0.25の割合
ダークエネルギー成分はこの時も陽子3.5個/m^3相当で物質密度に対して無視できる程度の値)
放射のエネルギー密度 陽子3.86*10^10個/m^3
臨界密度 陽子7.72*10^10個/m^3

「宇宙の晴れ上がり」
宇宙誕生から38万年後 温度3000K (0.3eV)
観測可能な宇宙の半径 4200万光年
(4200万光年先の場所の後退速度は光速の63倍)(注2)
物質密度 陽子1.5*10^9個/m^3
(ダークマター1.25に対し通常物質0.25の割合
ダークエネルギー成分はこの時も陽子3.5個/m^3相当で物質密度に対して無視できる程度の値)
放射のエネルギー密度 陽子5.1*10^8個/m^3
臨界密度 陽子2.0*10^9個/m^3


宇宙誕生から138億年後(<-現在)温度2.73K(<-光子の温度で代表させた場合)
観測可能な宇宙の半径 450億光年
(450億光年先の場所の後退速度は光速の3.4倍)
エネルギー密度 陽子5個/m^3
(実際の内訳は
ダークエネルギー成分が水素原子で3.5個分相当
ダークマターが水素原子で1.25個分
そうしてようやく目に見える(?)物質成分が水素原子0.25個分相当)
放射のエネルギー密度 陽子5.1*10^-4個/m^3(注1)
こうして業界では「現時点での放射(光子+ニュートリノ)のエネルギー密度は臨界密度の0.01%程度であり、無視できる」としているのです。

臨界密度≒陽子5個/m^3

さてそれで現時点での厳密なフリードマン方程式は以下の様である事が分かるのです。
ά=±H*SQRT(Ωrad/a^2+Ωm/a+(1-Ωm-ΩΛ-Ωrad)+ΩΛ*a^2)

そして初期条件は
初期条件
Heq=+1、Ωm:0=0.3、ΩΛ:0=0.7、Ωrad:0=0.0001、a(0)=1
Ωk:0=(1-Ωm:0-ΩΛ:0-Ωrad:0)=(1-0.3-0.7-0.0001)=0
o r - 0.0001

まあしかしながら、この式を実際に使うかどうかは「好みの問題」ではありますが、、、。

注1:現時点での放射のエネルギー密度の計算
「宇宙の晴れ上がり」の放射のエネルギー密度 陽子5.1*10^8個/m^3
を(1000)^4で割る事で求めています。
この計算は宇宙の大きさが「宇宙の晴れ上がり」から現在までに約1000倍に膨らんだ、という事によっています。

注2
現時点でのハッブル定数を326万光年で73.4km/sとした場合の計算値になります。
任意の時点での宇宙の臨界密度の値からその時のハッブル定数は
H(t)^2/H0^2=ρc(t)/ρ0
により求める事が出来ます。
そうして、その時の宇宙の半径を326万光年で割った数値とH(t)を掛け合わせることで宇宙の端の後退速度が求まります。

ちなみに「2018年版の宇宙図」によれば、宇宙の晴れ上がり時点での宇宙端の後退速度は光速の約60倍と表示されています。

注3
以下訂正前の記述です。
『次に「宇宙の晴れ上がり」ポイントですが、宇宙誕生から38万年後ですのでグラフ上のスケール値は
t=0.55*38/7.4=2.82
となり、その点のスケール因子aが
a=2.8
であると読み取れます。

つまりここで解いたフリードマン方程式によれば「輻射-物質拮抗時期」の宇宙の大きさが2.8倍になると「宇宙の晴れ上がり」となる、とその様に言っていることになります。
ちなみに宇宙の温度から「輻射-物質拮抗時期」ー>「宇宙の晴れ上がり」への宇宙の拡大率を計算しますと
倍率=8860K/3000K=2.95倍となり
少々誤差が生じている事が分かります。』

「現状の教科書に載っている数値が正しい」という思いこみから記述を間違えていました。
この件詳細はページを改めて検討することと致します。



https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧


http://archive.fo/rrPJW
http://archive.md/4HJWZ
http://archive.md/LKGxk
投票数:0 平均点:0.00
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2019/11/23 2:47
OK_like-mj  常連   投稿数: 233
Plank Scale BHが、Dark Matterである
って話しが、とても魅力的なのは分かりますが

Plank Scaleのenergyを地上で実験する事は
出来ない事が分かっているので
実証するには、宇宙の遥か遠方を観測するしか
方法がありませんし

理論的に計算するには
量子力学と一般相対論が矛盾なく成立する
超弦理論の成立の前提となる
時空成立以前を問うという大問題になってしまい

witten氏と対等に話せる大栗氏であっても
ホログラム原理から一歩づつapproachするしか
現状動き様が無さそうに見えますが

言うダケなら、こんな事を哲学者相手に
話された記録があります

以前、物理フォーラムがあった頃に
大栗博司+三浦雅士
世界の見方を変える超弦理論 最前線
平凡社刊 こころ Vol.31 2016
p26~p55
を、部分引用致しました
http://fphys.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?post_id=1586

Plank Scaleの扱いの難問さのレベルの
現実を垣間見る事ができます

つまり、これまでの時空の数学的扱いが
崩壊してしまった、その先に何が成立するのか
が、具体的な数学的問題として持ち上がるのです
投票数:0 平均点:0.00
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2019/11/23 3:07 | 最終変更
OK_like-mj  常連   投稿数: 233
witten氏に影響を与えた数学者の1人
現、Kavli IPMU教授の中島啓氏は
東大出身で、後輩にあたる東北大の
黒木玄氏のなんでも掲示板に私がおじゃま
していた、今から20年くらい前

そこで、ICM'90京都のwitten論文の
質問への、簡潔なお答えを頂いたりしましたが

そういうBreakThroughの出来る数学者の発想
などには、大栗さんは、いつだってRealTimeに
目を光らせている事と思いますし
ご自身でも模索をなさっている事とは思いますが

この問題は、理論的なあり様を扱う点で
何か、原理と呼べそうな単純な関係性を
見つけない限り、定式化に至れません

そう簡単に見つかるものではないのでしょう
投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020/3/7 21:48 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 87
「42・輻射-物質拮抗時期」からの宿題をやりましょう。

『つまりここで解いたフリードマン方程式によれば「輻射-物質拮抗時期」の宇宙の大きさが2.55倍になると「宇宙の晴れ上がり」となる、とその様に言っていることになります。
ちなみに宇宙の温度から「輻射-物質拮抗時期」ー>「宇宙の晴れ上がり」への宇宙の拡大率を計算しますと
倍率=8860K/3000K=2.95倍となり
両者の間には相当の、無視できない相違が生じている事が分かります。』

ちなみにこのお話の教科書は
「第6講 熱的宇宙」です。
http://osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp/~naga/kogi/konan-class06/ch6-thermal-cosmos.pdf

その記述によれば最初の3分間は「輻射優勢期」としてよろしい、とあります。(P3)
その次の記述は「輻射-物質拮抗時期」となり、宇宙誕生から7.4万年後であるとされています。(P5)
そうして「宇宙の晴れ上がり」は37.5万年後と算出されています。(P6)
しかしながら、「輻射-物質拮抗時期」を表すフリードマン方程式を解きますと違う結果が出てきたのでした。<--「42・輻射-物質拮抗時期」を参照。
それで以下、その理由をさぐる事となります。

第一章「輻射-物質拮抗時期」を求める。
「輻射-物質拮抗時期」を決める為の議論のポイントは「現時点からどれだけ前にさかのぼると物質のエネルギー密度と放射のエネルギー密度が等しくなるのか」を求める所にあります。
その計算結果が(6.30)に示されていますが、「宇宙の大きさが今の3250分の1であった時である」がその答えになります。
それで、今の宇宙の温度を2.73Kとしますとその3250倍がその時の宇宙の温度、正確には宇宙を満たしている放射の温度、という事になります。
そして次はその時の宇宙の大きさ、それは今の大きさの3250分の1なのですが、その情報から「宇宙誕生から何年後であったのか」を計算することになります。

その計算に使うのはフリードマン方程式なのですが、教科書では「物質成分100%の場合のフリードマン方程式の厳密解」を使って議論しています。
まあその理由としては「厳密解が単純な形で与えられるから」という所でしょうか。
そしてそれが「誤差を生んでいる最初の要因」となります。

やらなくてはいけない計算は誕生から138億年後の宇宙の大きさを1としたときにその大きさが1/3250の時の宇宙年齢を求める、というものになります。
そしてその計算を「まじめに、正確にやる」としたら放射、物質、DEの3成分をもつフリードマン方程式を数値解析で解いていく事が必要になります。
しかしこれは「計算インフラがある方」であれば可能でしょうが、当方には無理ですね。

それでまあここは「物質とDEの2成分のフリードマン方程式の厳密解を使う」ということで、上記教科書提示の「物質100%のフリードマン方程式の厳密解を使った場合」との比較・検討という事になります。

さてそれで、その2成分のフリードマン方程式の厳密解ですが
「物質+Lambda モデル」
https://www.cosmology.jp/intro-to-cosmology/node33.html
(or http://archive.fo/o02Wr )
の(5・26)式を使います。
パラメータは
Ωm 0.308
ΩΛ 0.692
H0 は 67.8となっていますが1に変えます。
そうすると
a(x)=(0.308/(1-0.308))^(1/3)*(sinh(3/2*sqrt(1-0.308)*x))^(2/3)
が2成分系での厳密解となります。
そして宇宙年齢を138億年とした場合に「物質・DE拮抗時期」が102億年と計算されていますので、この情報を元に上記厳密解の時間軸をスケール化します。

スケール化の手順は、102億年で宇宙が減速膨張から加速膨張に変わった、という事を使います。
つまりその時に上記a(x)の式の微係数が最少値をとる、ということを使います。
まずはa(x)の式をプロットしましょう。
ウルフラムに「 」内
「(0.308/(1-0.308))^(1/3)*(sinh(3/2*sqrt(1-0.308)*x))^(2/3) 0<x<1  プロット」
を入力します。

https://ja.wolframalpha.com/input/?i=%280.308%2F%281-0.308%29%29%5E%281%2F3%29*%28sinh%283%2F2*sqrt%281-0.308%29*x%29%29%5E%282%2F3%29%E3%80%80%EF%BC%90%3Cx%3C1+%E3%80%80%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88

実行アドレス

このグラフはx=0がビッグバンスタート地点です。

次に微係数を求める為に式を微分します。
ウルフラムに「 」内
「(0.308/(1-0.308))^(1/3)*(sinh(3/2*sqrt(1-0.308)*x))^(2/3) の導関数」
を入力します。

https://ja.wolframalpha.com/input/?i=%280.308%2F%281-0.308%29%29%5E%281%2F3%29*%28sinh%283%2F2*sqrt%281-0.308%29*x%29%29%5E%282%2F3%29%E3%80%80%E3%81%AE%E5%B0%8E%E9%96%A2%E6%95%B0

実行アドレス

グラフから0.5近辺で微係数が最小値となる事が分かります。
そしてその値は一番下に表示されています。
!=164443103*LN(2+SQRT(3))/410383570=0.527712752
この数値が宇宙年齢102億年に対応することになります。

さてそうなりますと138億年に相当する数値は
0.527712752/102*138=0.713964311
となり
この数値をa(x)=(0.308/(1-0.308))^(1/3)*(sinh(3/2*sqrt(1-0.308)*x))^(2/3)
に代入すると「式a(x)による現在の宇宙の大きさが計算される事」になり
a(x)=0.770363238205151
を得ます。

それで求めるべきは「現在の宇宙の3250分の1の時の宇宙年齢」でした。
その時の宇宙の大きさは
0.770363238205151/3250=0.000237035
となり、従って
0.000237035=(0.308/(1-0.308))^(1/3)*(sinh(3/2*sqrt(1-0.308)*x))^(2/3)
の根を求めればその時刻が得られる事になります。

上記式をウルフラムに入れます。
「0.000237035=(0.308/(1-0.308))^(1/3)*(sinh(3/2*sqrt(1-0.308)*x))^(2/3)の根」

https://ja.wolframalpha.com/input/?i=0.000237035%3D%280.308%2F%281-0.308%29%29%5E%281%2F3%29*%28sinh%283%2F2*sqrt%281-0.308%29*x%29%29%5E%282%2F3%29%E3%81%AE%E6%A0%B9

実行アドレス

その結果は
4.38381E-06
となります。

138億年が0.713964311でしたから4.38381E-06は
138/0.713964311*4.38381E-06=0.000847333億年
つまり8.5万年という数値となります。
物質100%の前提からは7.4万年という数値がでてきますので、まあ1.1万年程度の誤差がここで発生している事がわかります。

同様の手順を「宇宙の晴れ上がり時期」について繰り返すことでその時刻が43万年である事が分かります。
まとめますと
フリードマン方程式  物質100%の解 物質30%DE70%の解
「輻射-物質拮抗時期」  7.4万年   8.5万年(14.9%アップ)
「宇宙の晴れ上がり時期」37.5万年  43.0万年(14.7%アップ)
こうして、使うフリードマン方程式の厳密解の種類によって考えている時刻、それはその時の宇宙年齢になるのですが、それが異なる事が分かるのです。
そうしてもちろん、当方の推しは「物質30%DE70%の解を使う」という事になります。

第二章
さてそれで、これで宿題が解決したのか、といいますと、そうはいきません。
もう一度問題のグラフを確認しておきましょう。

https://ja.wolframalpha.com/input/?i=%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%83%E3%82%BF%E6%B3%95%E3%81%A7x%E2%80%99%EF%BC%9D%EF%BC%880.5%2Fx%5E2%2B0.5%2Fx%29%5E0.5%2Cx%280%29%3D1%E3%82%92-0.8%E3%81%8B%E3%82%894%E3%81%BE%E3%81%A7%E8%A7%A3%E3%81%8F%2C+h+%3D+.005

実行アドレス

第一章で求めた宇宙年齢はこのグラフのt=0の位置を7.4万年と読むのではなく8.5万年と読むのだ、と主張しているだけであって、そのグラフ上での「宇宙の晴れ上がり時期」の位置は
t1=0.55*43/8.5=2.78
t=t1-0.55=2.23
となり、前回もとめた数値t=2.27とほとんど同じになってしまうからであります。
そうなりますと宇宙の拡大率も2.55倍とほぼ変化のない結果となります。

それではこの問題の本質は何か、といいますと、現在の宇宙の状況から宇宙の初期の状況を推測しなくてはならない、という所にある困難さにあります。

「輻射-物質拮抗時期」や「宇宙の晴れ上がり時期」の宇宙の挙動を示すフリードマン方程式は前回提示したように放射と物質成分からなる2成分系で表すのが正解なのですが、現時点での宇宙の挙動を示すフリードマン方程式は物質とDEからなる2成分系のものになります。
そうであれば正解を求めるためにはこの2つの方程式の解をうまく接続して答えをだすか、あるいは始めから放射、物質、DEという3成分系のフリードマン方程式を数値解析する、という方法をとる事になります。
そうして、いずれの方法も現状の当方の手には負えません。

ちなみに「輻射-物質拮抗時期」を8.5万年としそこから宇宙の拡大率が2.95倍になる時期を上記グラフから読み取りますと、t=3.2となり宇宙年齢に換算すれば
t=3.2/0.55*8.5=49.5万年<ーー「宇宙の晴れ上がり時期」
となります。

逆にその点を第一章での計算値である「宇宙の晴れ上がり時期」43.0万年とすれば
t=43/(3.2+0.55)*0.55=6.3万年<--「輻射-物質拮抗時期」
という事になります。

結論
「物質30%、DE70%の解」を基本とし「放射と物質成分からなる2成分系のフリードマン方程式の解」を使って考察すると以下の様な結果となる。
             最小値    最大値    中央値
「輻射-物質拮抗時期」  6.3万年  8.5万年  7.4万年
「宇宙の晴れ上がり時期」43.0万年 49.5万年 46.3万年

中央値でみるならば「輻射-物質拮抗時期」は現行値の7.4万年と同じとなり、
「宇宙の晴れ上がり時期」は現行値の37.5万年の1.23倍となります。

さて、以上の結果が現行宇宙論に対して「些末な事」であるのか「無視できない事」であるのか、その事については当方の判断できる範囲を超えております。

https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧

追伸
この一連の記事はここで終了です。
そうしてこの続きは
・ダークマター検出の現状について
http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?post_id=19110
になります。

ご注意
この次の記事は 当方の記事に対する「いやがらせ」ですので 読むに値しません。
記事内容は「単なる自分の本の宣伝」であり、「アマゾンから買えるぞ」と言う「自分の経済的な利益目的の内容」です。

加えて当方からの「内容削除依頼」を無視して現状も掲載を続けています。

従いまして賢明なる読者諸氏におかれましては、ここで上記リンク先にジャンプされる事をお勧め致します。


http://archive.fo/H9yHk
http://archive.fo/mi1h2

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2020/3/11 18:58
kenlouise7  新米   投稿数: 8
下記サイトの書籍によれば、
特段、ダークエネルギーの正体のみならず、ダークマターの真の実態をも妥当(正当)に解き明かしているが、、、
専ら、異論反論などあれば、即刻、存分に指摘の程を。

https://www.amazon.co.jp/dp/B083371F49/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E5%AE%87%E5%AE%99&qid=1577252231&s=digital-text&sr=1-4
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