フリードマン方程式の曲率項Ωkとガウス曲率Kの関係について
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フリードマン方程式の曲率項Ωkとガウス曲率Kの関係について (entangle1, 2019/10/23 6:50)
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Re: フリードマン方程式の曲率項Ωkとガウス曲率Kの関係について (entangle1, 2019/11/14 13:56)
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Re: フリードマン方程式の曲率項Ωkとガウス曲率Kの関係について (OK_like-mj, 2019/11/16 8:54)
entangle1
投稿数: 264

フリードマン方程式の曲率項Ωkとガウス曲率Kの関係について。
あるいはロバートソン・ウォーカー計量に出てくる曲率ĸとの関係もありますね。
この3つの関係が当方のような初学習者にとっては少々複雑で理解しにくいのでした。
しかしながらフリードマン方程式を解けるようになったのであれば、もう少し実体的にこの関係を整理することができそうです。
以下、再度の掲示になりますがここに関係式が表示されています。
ガウス曲率Kを使ったフリードマン方程式
・フリードマン方程式
https://www.cosmology.jp/intro-to-cosmology/node23.html
(http://archive.fo/xhqQz)
↑
上記ページ(4.7)式を参照願います。
そうしてガウス曲率Kとロバートソン・ウォーカー計量に出てくるĸとの関係式は
(4.8)式となるようです。
↓
ガウス曲率K=ĸ/(a^2*R0^2)、ĸ=1,0,-1
ここでR0は現在の宇宙の曲率半径でありaはおなじみのスケール因子です。
そして現在(t=0)のガウス曲率Kを求めるにはa=a(0)=1とした場合は
ガウス曲率K=ĸ/(R0^2)
ということになり、これはガウス曲率の定義そのものとなります。
そうして(4.8)式によって任意の時刻tでのガウス曲率Kが求まる事も分かります。
さてそうなりますと宇宙の観測値からどうやってR0を求めたらよいのか、というのが次のテーマとなります。
・宇宙パラメータ
https://tmcosmos.org/cosmology/cosmology-web/node24.html
(http://archive.fo/mBpat)
の(C.2.17)式のフリードマン方程式は上記(4.7)式と同じ形をしており、したがってこの式でのKはガウス曲率である事が分かります。
そうしてこのページの曲率パラメータの項の(C.2.24)式が探している答えです。
Ωk0=C^2*K/(H0^2)
通常は光速Cは1として扱っていますので
Ωk0=C^2*K/(H0^2)=K/(H0^2)=ĸ/(R0^2*H0^2)
従って
R0^2=ĸ/(Ωk0*H0^2)
こうして現在の宇宙の観測値Ωk0とH0からR0が求まる事になります。
そうしてこの式は又任意の時刻でも成立しますから
R(t)^2=ĸ/(Ωk(t)*H(t)^2)
と表すこともできます。
この式の形から分かります様に、ある時に同じ曲率半径の値を示した2つの宇宙があったとしても、その宇宙のΩk(t)とH(t)の組み合わせは無数にある事になりますので、注意が必要です。
ちなみにスケール因子aと曲率半径Rは比例関係にある事は自明と言えます。
つまり、想定しているスケール因子の大きさをどこに設定したとしても、そこに適切な比例定数rを掛ければ曲率半径Rが求まる事になります。(注2)
さてそれでは、現在の宇宙の曲率半径R0を求めてみましょう。
R0^2=ĸ/(Ωk0*H0^2)
に対して光速Cを明示すると
R0^2=ĸ*C^2/(Ωk0*H0^2)
従って
R0=sqrt(ĸ/Ωk0)*C/H0
H0は326万光年ごとに73.4Km/秒早くなるのでしたから
C/H0≒30万/73.4*326万光年=133.2億光年
そうしてĸ=1(プラス曲率宇宙)でΩk0≒ゼロならばR0≒無限大となります。
この結果はĸ=-1(マイナス曲率宇宙)でもそうなります。
ĸ=0ならば初めからフラットな宇宙であって、曲率半径は定義できません。
さてそうなりますと問題はΩk0の値ですね。
ウィキ・平坦性問題によれば
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%9D%A6%E6%80%A7%E5%95%8F%E9%A1%8C
『2005年現在の観測結果によると、Ω は 0.98 と 1.06 の間にあるとされている。』
そこで
Ωk=1-Ω
から
"-0.06<Ωk<0.02
となり
Ωk=-0.06のプラス曲率宇宙では
R0=sqrt(1/0.06)*C/H0=543.8億光年がプラス側の最少曲率半径となり、(注1)
そうしてR0=∞のフラットな宇宙をはさんで
Ωk=0.02のマイナス曲率宇宙では
R0=sqrt(1/0.02)*C/H0=941.9億光年がマイナス側の最少曲率半径となります。
さてそれで、任意の過去の時点tでの曲率半径R(t)はその時のスケール因子a(t)を使って
R(t)=R0*(a(t)/a(0))となり
通常はa(0)=1としますので
R(t)=R0*a(t)となります。
そうしてスケール因子aの値を指定することでH(t)は
H(t)^2=H0^2*(Ωm0/a^3+Ωk0/a^2+ΩΛ0)
から直接計算できます。
R(t)^2=ĸ/(Ωk(t)*H(t)^2)
でしたのでΩk(t)は
Ωk(t)=ĸ/(R(t)^2*H(t)^2)
"=ĸ/((R0*a)^2*(H0^2*(Ωm0/a^3+Ωk0/a^2+ΩΛ0)))
という式が成立します。
ここでR0^2を左辺に移して
Ωk(t)*R0^2=(ĸ)/((a)^2*(H0^2*(Ωm0/a^3+Ωk0/a^2+ΩΛ0)))
"=(ĸ)/(H0^2*(Ωm0/a+Ωk0+ΩΛ0*a^2))
"=(ĸ)/(ά(t)^2)
と変形しますと左辺はΩk(t)に定数R0^2が掛けられた値となります。
しかしながら、ある宇宙でのΩk(t)の時系列の推移を知るにはこれで十分であると思われます。
我々がフリードマン方程式をいろいろな初期条件で解く場合にはH0=1,a(0)=1とスケール化しますので、いろいろな宇宙の間での曲率半径Rの比較、というのは難しい事になります。
しかしながら、一つの宇宙を選んでその条件での曲率項Ωk(t)の推移は追う事ができます。
それはH0=1,a(0)=1とスケール化した場合
Ωk(0)*R0^2=1
の関係が常に成立しますので、この関係をつかってR0の値を決めることができ、そのR0をつかってΩk(t)の推移を知ることが出来る、という事になります。
↑
H0=1=ά(0)/a(0)=ά(0)/1
で
Ωk(0)*R0^2=(ĸ)/(ά(0)^2)
"=(ĸ)/(1)^2=1
従って
R0^2=1/Ωk(0)
これを使って
Ωk(t)=(1/R0^2)*(ĸ)/(ά(t)^2)
"=Ωk(0)*(ĸ)/(ά(t)^2)
"=Ωk(0)*(ĸ)/(H0^2*(Ωm0/a+Ωk0+ΩΛ0*a^2))
こうして初期条件H0=1,a(0)=1
それからΩm0、ΩΛ0の値を決めて
Ωk0=1-Ωm0-ΩΛ0によってΩk0を決める事で
その宇宙のΩk(t)の推移が分かる、という事になります。
それからΩk(t)の式から、宇宙の歴史のどの時点であってもΩkが厳密にゼロであったとすると、その宇宙は始まりの時点からΩkはゼロであった、という事になります。
但し、宇宙の始まりの時点で少しでもゼロより違う値を持っていた場合は、その宇宙はそちらの方向に確実に進化、発展してゆく、という事も分かります。
その事を前述のΩk=-0.06のプラス曲率宇宙で確認してみましょう。
Ωk=-0.06のプラス曲率宇宙では
R0=sqrt(1/0.06)*C/H0=543.8億光年がプラス側への曲率半径です。
↓
初期条件
H0=1,a(0)=1
Ωm0=0.3、ΩΛ0=0.76
Ωk0=1-Ωm0-ΩΛ0=-0.06
ĸ=1
入力する式は
Ωk(t)=Ωk(0)*(ĸ)/(H0^2*(Ωm0/a+Ωk0+ΩΛ0*a^2))
↓
Ωk(t)=
-0.06*1/(1*(0.3/x+(1-0.3-0.76)+0.76x^2))
https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-0.06*1%2F%281*%280.3%2Fx%2B%281-0.3-0.76%29%2B0.76x%5E2%29%29
↑
実行アドレス
評価したい式だけ入力すると、ウルフラムはいろいろとやってくれます。
今回の例では一番下に極限、下から2番目に極小値を表示してくれます。
(そのように出力されない時は、もう一度リターンしてみてください。)
極限値からスケール因子aが∞でΩkがゼロになる事、それから
極小値からaが0.582227の時に
Ωkが最小値-0.084164となる事が分かります。
それ以外のΩkの値はグラフにカーソルを合わせて読み取って下さい。
a(0)=1の時にΩk0=-0.06になっていることも確かめておきましょう。
入力文
『-0.06=-0.06*1/(1*(0.3/x+(1-0.3-0.76)+0.76x^2))の根』
https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-0.06%3D-0.06*1%2F%281*%280.3%2Fx%2B%281-0.3-0.76%29%2B0.76x%5E2%29%29%E3%81%AE%E6%A0%B9
↑
実行アドレス
そうしてこれはおまけですが、最終散乱面でのΩkの値も見ておきましょうか。
今から137億年ほど前、a=0.001の頃の状況です。
Ωk(-137億年)=-0.06*1/(1*(0.3/0.001+(1-0.3-0.76)+0.76*0.001^2))
"≒-0.0002
確かに現在よりはΩkの値は相当に小さかった、そうしてその値がグラフに示されたカーブに従って増加し現時点での値-0.06となりそれから宇宙が膨張するにしたがって漸近的にゼロに向かって近づいて行くのであります。(注3)
注1
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/37a2e72aa17ce06bc56e540c8cd7e27d
観測可能な宇宙の大きさ・・・450億光年
最小値でも曲率半径(4次元球の半径)の方が若干観測可能な宇宙の半径を上回る様で、一応はこの話は整合的に見えます。
注2
初期条件H0=1,a(0)=1、ĸ=1で扱う場合は
比例定数r=1/sqrt(Ωk0)
となる模様です。
導出は皆さんにおまかせします。
( R(t)^2=ĸ/(Ωk(t)*H(t)^2)にΩk(t)とH(t)^2の展開式を代入するだけです。)
注3
a=0.001の頃は確かにΩk≒-0.0002で現在よりはΩkは小さな値を示しますが、同時にスケール因子が1000分の1になっていますから必然的にその時の曲率半径Rも現在の値の1000分の1になる事には注意が必要です。
つまりΩkの値が小さければそれがすぐにガウス曲率Kが小さい(=曲率半径Rが大きい)という事にはなっていないのであります。
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧
http://archive.fo/SNm2i
http://archive.fo/0G6H0
あるいはロバートソン・ウォーカー計量に出てくる曲率ĸとの関係もありますね。
この3つの関係が当方のような初学習者にとっては少々複雑で理解しにくいのでした。
しかしながらフリードマン方程式を解けるようになったのであれば、もう少し実体的にこの関係を整理することができそうです。
以下、再度の掲示になりますがここに関係式が表示されています。
ガウス曲率Kを使ったフリードマン方程式
・フリードマン方程式
https://www.cosmology.jp/intro-to-cosmology/node23.html
(http://archive.fo/xhqQz)
↑
上記ページ(4.7)式を参照願います。
そうしてガウス曲率Kとロバートソン・ウォーカー計量に出てくるĸとの関係式は
(4.8)式となるようです。
↓
ガウス曲率K=ĸ/(a^2*R0^2)、ĸ=1,0,-1
ここでR0は現在の宇宙の曲率半径でありaはおなじみのスケール因子です。
そして現在(t=0)のガウス曲率Kを求めるにはa=a(0)=1とした場合は
ガウス曲率K=ĸ/(R0^2)
ということになり、これはガウス曲率の定義そのものとなります。
そうして(4.8)式によって任意の時刻tでのガウス曲率Kが求まる事も分かります。
さてそうなりますと宇宙の観測値からどうやってR0を求めたらよいのか、というのが次のテーマとなります。
・宇宙パラメータ
https://tmcosmos.org/cosmology/cosmology-web/node24.html
(http://archive.fo/mBpat)
の(C.2.17)式のフリードマン方程式は上記(4.7)式と同じ形をしており、したがってこの式でのKはガウス曲率である事が分かります。
そうしてこのページの曲率パラメータの項の(C.2.24)式が探している答えです。
Ωk0=C^2*K/(H0^2)
通常は光速Cは1として扱っていますので
Ωk0=C^2*K/(H0^2)=K/(H0^2)=ĸ/(R0^2*H0^2)
従って
R0^2=ĸ/(Ωk0*H0^2)
こうして現在の宇宙の観測値Ωk0とH0からR0が求まる事になります。
そうしてこの式は又任意の時刻でも成立しますから
R(t)^2=ĸ/(Ωk(t)*H(t)^2)
と表すこともできます。
この式の形から分かります様に、ある時に同じ曲率半径の値を示した2つの宇宙があったとしても、その宇宙のΩk(t)とH(t)の組み合わせは無数にある事になりますので、注意が必要です。
ちなみにスケール因子aと曲率半径Rは比例関係にある事は自明と言えます。
つまり、想定しているスケール因子の大きさをどこに設定したとしても、そこに適切な比例定数rを掛ければ曲率半径Rが求まる事になります。(注2)
さてそれでは、現在の宇宙の曲率半径R0を求めてみましょう。
R0^2=ĸ/(Ωk0*H0^2)
に対して光速Cを明示すると
R0^2=ĸ*C^2/(Ωk0*H0^2)
従って
R0=sqrt(ĸ/Ωk0)*C/H0
H0は326万光年ごとに73.4Km/秒早くなるのでしたから
C/H0≒30万/73.4*326万光年=133.2億光年
そうしてĸ=1(プラス曲率宇宙)でΩk0≒ゼロならばR0≒無限大となります。
この結果はĸ=-1(マイナス曲率宇宙)でもそうなります。
ĸ=0ならば初めからフラットな宇宙であって、曲率半径は定義できません。
さてそうなりますと問題はΩk0の値ですね。
ウィキ・平坦性問題によれば
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%9D%A6%E6%80%A7%E5%95%8F%E9%A1%8C
『2005年現在の観測結果によると、Ω は 0.98 と 1.06 の間にあるとされている。』
そこで
Ωk=1-Ω
から
"-0.06<Ωk<0.02
となり
Ωk=-0.06のプラス曲率宇宙では
R0=sqrt(1/0.06)*C/H0=543.8億光年がプラス側の最少曲率半径となり、(注1)
そうしてR0=∞のフラットな宇宙をはさんで
Ωk=0.02のマイナス曲率宇宙では
R0=sqrt(1/0.02)*C/H0=941.9億光年がマイナス側の最少曲率半径となります。
さてそれで、任意の過去の時点tでの曲率半径R(t)はその時のスケール因子a(t)を使って
R(t)=R0*(a(t)/a(0))となり
通常はa(0)=1としますので
R(t)=R0*a(t)となります。
そうしてスケール因子aの値を指定することでH(t)は
H(t)^2=H0^2*(Ωm0/a^3+Ωk0/a^2+ΩΛ0)
から直接計算できます。
R(t)^2=ĸ/(Ωk(t)*H(t)^2)
でしたのでΩk(t)は
Ωk(t)=ĸ/(R(t)^2*H(t)^2)
"=ĸ/((R0*a)^2*(H0^2*(Ωm0/a^3+Ωk0/a^2+ΩΛ0)))
という式が成立します。
ここでR0^2を左辺に移して
Ωk(t)*R0^2=(ĸ)/((a)^2*(H0^2*(Ωm0/a^3+Ωk0/a^2+ΩΛ0)))
"=(ĸ)/(H0^2*(Ωm0/a+Ωk0+ΩΛ0*a^2))
"=(ĸ)/(ά(t)^2)
と変形しますと左辺はΩk(t)に定数R0^2が掛けられた値となります。
しかしながら、ある宇宙でのΩk(t)の時系列の推移を知るにはこれで十分であると思われます。
我々がフリードマン方程式をいろいろな初期条件で解く場合にはH0=1,a(0)=1とスケール化しますので、いろいろな宇宙の間での曲率半径Rの比較、というのは難しい事になります。
しかしながら、一つの宇宙を選んでその条件での曲率項Ωk(t)の推移は追う事ができます。
それはH0=1,a(0)=1とスケール化した場合
Ωk(0)*R0^2=1
の関係が常に成立しますので、この関係をつかってR0の値を決めることができ、そのR0をつかってΩk(t)の推移を知ることが出来る、という事になります。
↑
H0=1=ά(0)/a(0)=ά(0)/1
で
Ωk(0)*R0^2=(ĸ)/(ά(0)^2)
"=(ĸ)/(1)^2=1
従って
R0^2=1/Ωk(0)
これを使って
Ωk(t)=(1/R0^2)*(ĸ)/(ά(t)^2)
"=Ωk(0)*(ĸ)/(ά(t)^2)
"=Ωk(0)*(ĸ)/(H0^2*(Ωm0/a+Ωk0+ΩΛ0*a^2))
こうして初期条件H0=1,a(0)=1
それからΩm0、ΩΛ0の値を決めて
Ωk0=1-Ωm0-ΩΛ0によってΩk0を決める事で
その宇宙のΩk(t)の推移が分かる、という事になります。
それからΩk(t)の式から、宇宙の歴史のどの時点であってもΩkが厳密にゼロであったとすると、その宇宙は始まりの時点からΩkはゼロであった、という事になります。
但し、宇宙の始まりの時点で少しでもゼロより違う値を持っていた場合は、その宇宙はそちらの方向に確実に進化、発展してゆく、という事も分かります。
その事を前述のΩk=-0.06のプラス曲率宇宙で確認してみましょう。
Ωk=-0.06のプラス曲率宇宙では
R0=sqrt(1/0.06)*C/H0=543.8億光年がプラス側への曲率半径です。
↓
初期条件
H0=1,a(0)=1
Ωm0=0.3、ΩΛ0=0.76
Ωk0=1-Ωm0-ΩΛ0=-0.06
ĸ=1
入力する式は
Ωk(t)=Ωk(0)*(ĸ)/(H0^2*(Ωm0/a+Ωk0+ΩΛ0*a^2))
↓
Ωk(t)=
-0.06*1/(1*(0.3/x+(1-0.3-0.76)+0.76x^2))
https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-0.06*1%2F%281*%280.3%2Fx%2B%281-0.3-0.76%29%2B0.76x%5E2%29%29
↑
実行アドレス
評価したい式だけ入力すると、ウルフラムはいろいろとやってくれます。
今回の例では一番下に極限、下から2番目に極小値を表示してくれます。
(そのように出力されない時は、もう一度リターンしてみてください。)
極限値からスケール因子aが∞でΩkがゼロになる事、それから
極小値からaが0.582227の時に
Ωkが最小値-0.084164となる事が分かります。
それ以外のΩkの値はグラフにカーソルを合わせて読み取って下さい。
a(0)=1の時にΩk0=-0.06になっていることも確かめておきましょう。
入力文
『-0.06=-0.06*1/(1*(0.3/x+(1-0.3-0.76)+0.76x^2))の根』
https://ja.wolframalpha.com/input/?i=-0.06%3D-0.06*1%2F%281*%280.3%2Fx%2B%281-0.3-0.76%29%2B0.76x%5E2%29%29%E3%81%AE%E6%A0%B9
↑
実行アドレス
そうしてこれはおまけですが、最終散乱面でのΩkの値も見ておきましょうか。
今から137億年ほど前、a=0.001の頃の状況です。
Ωk(-137億年)=-0.06*1/(1*(0.3/0.001+(1-0.3-0.76)+0.76*0.001^2))
"≒-0.0002
確かに現在よりはΩkの値は相当に小さかった、そうしてその値がグラフに示されたカーブに従って増加し現時点での値-0.06となりそれから宇宙が膨張するにしたがって漸近的にゼロに向かって近づいて行くのであります。(注3)
注1
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/37a2e72aa17ce06bc56e540c8cd7e27d
観測可能な宇宙の大きさ・・・450億光年
最小値でも曲率半径(4次元球の半径)の方が若干観測可能な宇宙の半径を上回る様で、一応はこの話は整合的に見えます。
注2
初期条件H0=1,a(0)=1、ĸ=1で扱う場合は
比例定数r=1/sqrt(Ωk0)
となる模様です。
導出は皆さんにおまかせします。
( R(t)^2=ĸ/(Ωk(t)*H(t)^2)にΩk(t)とH(t)^2の展開式を代入するだけです。)
注3
a=0.001の頃は確かにΩk≒-0.0002で現在よりはΩkは小さな値を示しますが、同時にスケール因子が1000分の1になっていますから必然的にその時の曲率半径Rも現在の値の1000分の1になる事には注意が必要です。
つまりΩkの値が小さければそれがすぐにガウス曲率Kが小さい(=曲率半径Rが大きい)という事にはなっていないのであります。
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧
http://archive.fo/SNm2i
http://archive.fo/0G6H0
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entangle1
投稿数: 264

幾何学的に定義されるガウス曲率Kの値は我々には直感的に理解しやすい、イメージしやすいものであります。
そうしてここでの結論は「宇宙の大きさを相対的に示すスケール因子aが大きくなればガウス曲率が小さくなる」という事であり、当然と言えば本当に当然の結果が得られた、という事になります。
さてそれで次のテーマは「宇宙展開、前半部分の歴史」という事になります。
・ダークマター・宇宙の歴史(0秒~38万年:宇宙の晴れ上がりまで)
http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=2764#post_id17895
ちなみにこんな記事もありました。
ご参考までに。
『星間物質は3万度超、ボイジャー2号が初の直接観測
太陽圏外に脱出からほぼ1年、星間空間の謎はますます深まる』
http://archive.md/XUZvs
http://archive.md/9fMPs
http://archive.md/5EPsi
http://archive.md/5tKMB
そうしてここでの結論は「宇宙の大きさを相対的に示すスケール因子aが大きくなればガウス曲率が小さくなる」という事であり、当然と言えば本当に当然の結果が得られた、という事になります。
さてそれで次のテーマは「宇宙展開、前半部分の歴史」という事になります。
・ダークマター・宇宙の歴史(0秒~38万年:宇宙の晴れ上がりまで)
http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=2764#post_id17895
ちなみにこんな記事もありました。
ご参考までに。
『星間物質は3万度超、ボイジャー2号が初の直接観測
太陽圏外に脱出からほぼ1年、星間空間の謎はますます深まる』
http://archive.md/XUZvs
http://archive.md/9fMPs
http://archive.md/5EPsi
http://archive.md/5tKMB
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OK_like-mj
投稿数: 732

宇宙そのものの形を決める方程式があって
その解が求められるという話しは
Einstein以前には、思いも付かない考え
だったと思います
そうして求められた数々のstoryは
現実との照合を経て、宇宙の数学的在り方を
徐々に確定していくにしても
その解が示す宇宙の大域的構造が
夜空に見上げる世界と、どう"つながる"のかは
弁えたい所です
そこに見えるのは、あらゆる遠方の星々が
すべて同時に見える天球なのだ
360度の球状にすべては配置されて見える
ところがBigBangの始まりをさかのぼるに連れ
論理的に推論されるのは、人の手に乗る程の
大きさの宇宙なのだ
見上げる360度のパノラマサイズの
広大な宇宙の、ほぼ一点にも近い領域に
BigBangの過去の映像は存在する
充分遠方の、その一点を除くソノ外の領域って
BigBangの外って事なのだろうか
この疑問に答える人はいない
すべては、遠方に行く程過去にさかのぼる
という、とても単純にして明快な論理の
帰結であるのに
その解が求められるという話しは
Einstein以前には、思いも付かない考え
だったと思います
そうして求められた数々のstoryは
現実との照合を経て、宇宙の数学的在り方を
徐々に確定していくにしても
その解が示す宇宙の大域的構造が
夜空に見上げる世界と、どう"つながる"のかは
弁えたい所です
そこに見えるのは、あらゆる遠方の星々が
すべて同時に見える天球なのだ
360度の球状にすべては配置されて見える
ところがBigBangの始まりをさかのぼるに連れ
論理的に推論されるのは、人の手に乗る程の
大きさの宇宙なのだ
見上げる360度のパノラマサイズの
広大な宇宙の、ほぼ一点にも近い領域に
BigBangの過去の映像は存在する
充分遠方の、その一点を除くソノ外の領域って
BigBangの外って事なのだろうか
この疑問に答える人はいない
すべては、遠方に行く程過去にさかのぼる
という、とても単純にして明快な論理の
帰結であるのに
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