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BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?


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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 .3 .4 | 投稿日時 2019/6/10 0:44
entangle1  半人前   投稿数: 47
いままで検討してきた事を振り返りますと、「BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?」という疑問が湧いてきます。
「消滅したのか?」という現象論ではありません。
「理論的に消滅可能なのか?」という問いになります。

多くの皆さんが参照されているBHの寿命式、あの式でBHの質量Mがゼロになった時点をもって「BHは消滅した」とされています。
しかしながら、あの式のMの値が正確にゼロになるという事は保証されておらず、ゼロになる為には基本的に以下の2つの事を前提(暗黙の了解)とする必要があります。
(より詳細なBHのホーキング放射モデルによれば、質量がゼロになる時点までかかる時間は標準的な計算方法に対してかなり伸びる事になりますが、今はその事は問いません。)

1、BHを消滅させることになる、一番最後にBHに飛び込んだ仮想粒子が持っていた運動量は保存されなくても良い。
つまり運動量の保存則は破る事が可能である。
2、一番最後にBHに飛び込みBHの質量をゼロにできるエネルギーをBHに持ち込む仮想粒子をそのタイミングで真空が生み出す事が可能である。

1番目の「運動量保存則を破る事が可能である」という主張は、当方にとっては到底認められません。
実粒子が対消滅する際にも運動量保存則とエネルギー保存則は守られていると認識しています。
そうであれば、「いやBHが消滅する方が運動量保存則よりもより基本的な法則だ」などという主張は「とんでも理論」でありましょう。

2番目の「BHの質量をちょうど消し去るような仮想粒子を真空がそのタイミングで生み出せる」などと言う話は、当方にとっては「ファンタジー」であります。
BHが示すその時のホーキング温度に応じた黒体スペクトル分布のなかから、その分布形状に従いつつ、最終的にはランダムに「次に発生する仮想粒子が決まる」あるいは「次にBHに到達する仮想粒子が決まる」と言うのがホーキング放射のメカニズムでありましょう。
そうであれば、そうそう都合よく「ちょうどBHの質量をゼロにできる仮想粒子が発生しました」などという話は到底信じられないのであります。


さて、実粒子がその反粒子と出会って対消滅する。
物質という姿から光という姿に変わる。
そうであればまたBHもその姿を光に変えてもいいのではないか?

まあそういう発想の中での「BHは消滅できる」というお話でありましょう。
但し、そのお話が可能となる為には「反BHの存在が必要」です。(注1)
BHと反BHが出会って、対消滅して光になりました。
そうであるならば、どこにも問題はありません。

しかしながら、「反BH」などという存在は聞いたことがありません。
そうして、もし「反BH」という存在があったとしても、BHの質量については個々のBHが誕生した時点から現在に至るまでに過ごしてきた個々のBHの歴史に依存し、それはユニークであって、けっして同じ質量のBHというものはこの世界には存在しないでありましょう。
2つのBHがたまたま同じ質量で生まれてきたとしても、一回、それぞれがホーキング放射を出せばそれで質量は変化し、また運動量も変化します。
そうでありますから、「同じ質量のBHを2つそろえる」などという事は到底ありえない話となります。(注2)

さて、そういうわけで「反BHがあった」としても目の前のBHにちょうど一致して対消滅可能な反BHを探し出す事は不可能でしょう。

さあそうなりますと、「BHという存在は一度この世界に生まれてきたら合体する事は可能ですが、消滅する事は不可能である」という「BH保存則」が見えてきます。

そうして、そのように宇宙はできているのか、それともBHは消滅できる存在なのか、その判断は読者の皆さんにお任せしたいと思います。

注1:反BH
BHが中性子星の重力崩壊でできるなら、反BHは反中性子星の重力崩壊で出来るのでは、と思って調べてみました。
中性子と反中性子はスピン1/2で質量は同じ、但し磁気モーメントが反対で電荷はもちろんぜろ、と言うものです。
↓<--リンク
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E4%B8%AD%E6%80%A7%E5%AD%90


実粒子の段階ではこの2つの粒子は出会う事ができれば対消滅して光に変わります。
さてそれで、問題は反中性子星が重力崩壊して出来たBHは反BHとなるかどうかですね。

それで、残念な事には「BHの3本の毛の定理」によってBH=反BHになってしまう様です。
『ブラックホールを特徴づける物理量としては質量、角運動量、電荷の 3 つしかない。
これを「ブラックホールに毛が三本」という。』
↓<--リンク
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AF%E3%83%AB%E3%83%84%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB

つまり目の前のBHが中性子起因のBHなのか反中性子起因のBHなのか見分けがつかない、という事になります。
さてそうなりますと、この2つのBHが出会いましても対消滅は起こらず、BH合体現象が観察されるのみである、という結果になります。

注2
通常は「BHは毛が3本」だから「BHには特徴が少なく見分けがつかない」と言われています。
しかしながら、事実はそれとはまったく逆であります。

BHは毛が3本でそのうちの1本が質量です。
そうしてこの「質量という毛」が同じ値を示すBHはこの世界には無いでしょう。

つまり、それぞれのBHは大きさに関係なくユニークである、識別が可能なのであります。
この事は我々、形あるものを作りあげている物質粒子群と好対照の事になります。

物質粒子は種類が同じであれば、相互作用して別れた後にどちらがどちらの粒子であったかをいう事はできません。
そうであれば、見知らぬところから飛んできた自分と同じ種族の反粒子と対消滅して超える事が出来るのであります。

別の言い方をしますと、物質粒子には固有の世界線は無いかのようです。
他方でBHは自分自身の固有の歴史を、固有の世界線を持っている様に見えます。
それゆえに、またそうしてこれは好みの問題ですが「この世に存在する全てのBHに、その大小にかかわらず名前を与えることが出来る」という事でもあります。

「名前が違う2つのBHが合体したらどう呼ぶのか?」ですって。
「太郎」BHと「花子」BHが合体したら、もちろんそのBHは「太郎・花子」と呼ばれる事になります。

ちなみに今回撮影に成功したおとめ座にある銀河「M87」にあるブラックホールの名前は不明ですが、天の川銀河の中心にあるブラックホールは「いて座A*(エースター)」という立派な名前をもっております。
そうして、ここでの提案は「全てのBHは名前をもつ権利がある!」と言うものになります。

追伸
以上の様に、ホーキング放射でBHは質量を順次減らしていき、そうして「BH消滅に対して王手はかかった」と思われる状況までは行きますが、最後の一歩が「詰み」にはなっていなかった、という事になります。

従来の標準的な寿命式はエネルギー保存則のみを考慮して作られており、従って運動量の保存は考慮外になっています。(注3)
そうして、考慮されているエネルギー保存則も、最後の一歩が「実に人為的に操作される必要があるもの」になってしまっています。

さてそうなりますと、「それでは消滅できないがホーキング放射で質量を減らしたBHは今、どうなっているの?」という疑問が湧いてきます。

そうして注意していただきたいのは、「ホライズン直径がLpに到達した所で一旦、ホーキング放射は止まる」という当方の主張とは全く別の次元の、より一般的な内容でここまでの議論が成立している、という事であります。

注3
BHの寿命式はこんな恰好をしています。
↓<--リンク
http://astro-wakate.sakura.ne.jp/ss2013/web/syuroku/grcosmo_24a.pdf

M^3=M0^3-(h*C^4/(5120*Pi*G^2))*t 
M0 はt = 0 のときのBHの質量であり、ブラックホールが蒸発するまでの時間はM = 0 として上の式からtを計算して求めます。
hは生プランク定数を2*Piで割ったもの、Gは重力定数、Cは光速です。

この式からわかる様に、BHの運動量Pは考量されておらず、そうして又暗黙のうちに「BHの質量Mはホーキング放射でゼロに出来るもの」とされています。


・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧
↑<--リンク
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b





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entangle1  半人前   投稿数: 47
「ホーキングさんが考えたこと・21」ではニュートリノ放出場合で、ホーキング放射に伴いBHが受け取るべき運動量Pを考慮するとどのような計算になるのかを示しました。
それと同じ計算を「ホーキングさんが考えたこと・16」で取り上げた、順次ホーキング放射を出しながらBHが自分の質量を減らしていく事例について行ってみましょう。

さてそれで「ホーキングさんが考えたこと・20」によれば⊿Eのエネルギーを持つ質量mのニュートリノが満足すべき式は
⊿E+m*C^2=sqrt(P^2*C^2+m^2*C^4)
となる事になります。
ΔEはニュートリノ・ホーキング放射のエネルギーEを質量ΔMに換算した値にC^2をかけて求めます。

整理して
P=sqrt((⊿E^2+2*⊿E*m*C^2)/C^2)
但しm*C^2=(1.1*10^ー34)*C^2=9.887E-18(J)
以上より⊿Eのエネルギーを持つ質量mのニュートリノの運動量Pが求まります。

このニュートリノを吸収したBHが満たす式は次のようになります。
(E-⊿E)^2=P^2*C^2+M^2*C^4
この式はBHは⊿Eのエネルギーを真空に対して支払い、運動量Pをニュートリノから受け取る事を示しています。

ここでMはニュートリノが飛び込んだ後のBHの静止質量を表します。
Eはニュートリノが飛び込む前のBHの質量にC^2を掛けて求めます。

以上をMについて解いて
M=sqrt(((E-⊿E)^2-P^2*C^2)/C^4)
を得ます。

まずは「ホーキングさんが考えたこと・16」の結果を再掲示します。
この計算ではエネルギー保存則のみを考量しています。
  M(Kg)   T(K)   ⊿M(Kg)  M-⊿M(Kg) 2*Rs/Lp
① 2.176E-08  5.638E+30 2.443E-09 1.932E-08 4.0
② 1.932E-08  6.351E+30 2.751E-09 1.657E-08 3.55
③ 1.657E-08 7.407E+30 3.208E-09 1.336E-08 3.04
④ 1.336E-08 9.186E+30 3.979E-09 9.378E-09 2.46
⑤ 9.378E-09 1.308E+31 5.667E-09 3.711E-09 1.72
⑥ 3.711E-09                    0.68

そうして以下が今回の計算結果となります。
この計算ではエネルギーと運動量の保存則を同時に考量しています。
                   ニュートリノ吸収後の
   ΔE     P    E      BHの質量M
① 2.195E+08 0.73230  1.956E+09  1.916E-08   
② 2.473E+08 0.82489  1.736E+09  1.634E-08   
③ 2.884E+08 0.96190  1.489E+09  1.297E-08    
④ 3.576E+08 1.19295  1.201E+09  8.492E-09   
⑤ 5.094E+08 1.69911  8.429E+08  ------    
⑥ 1.287E+09 4.29413  3.335E+08  ------                               

ニュートリノ吸収によるBHの運動量の増加はBHの運動エネルギーとなり、その分BHの質量減少の度合いが大きくなることは前回の説明と同じです。

そうして、今回特に注目すべきは⑤の状況においてはもはや計算が成立しなくなる、という事であります。
⑤においてはニュートリノ吸収後のBHの質量Mを求める式で
M=(((E-⊿E)^2-P^2*C^2)/C^4)
においてルートの中身がマイナスになっています。

つまり、⑤の状況においてはもはや想定したエネルギーでのホーキング放射は「運動量保存則とエネルギー保存則の両方を同時に満たす事は出来ない」という事であり、したがってこの条件でのホーキング放射は起こらない、という事になります。
(そのような仮想粒子がBHに飛び込んでも、BHはそれを無視する、という事になります。
つまり、その仮想粒子は実体化することなく、何事もなかった様にただ消えていくだけであります。)

但し、この計算の場合のホーキング放射のエネルギーはBH質量から決まるホーキング温度で最も多く発生すると予想されるものになっています。
(つまり、もっとエネルギーの値が少ないホーキング放射であれば⑤の状況のBH質量でも放射が可能である、という事です。)
そして今回の場合のBHのホライズン直径はプランク質量MpのBHの40%程度の所になっています。(注2)

ちなみに⑤の時に「ホーキングさんが考えたこと・16」で計算が可能だった理由は、「16」での計算は運動量保存則を考慮せず、エネルギー保存則のみで計算していたからという事です。


さてこれは従来、当方が主張してきた事「BHのホライズン直径がLp未満になった時点でホーキング放射は一旦とまる」という条件によるものではありません。

「運動量保存則とエネルギー保存則を満たす事」という条件があれば、BHのホライズン直径がLpに至る前にホーキング放射は自動的に止まるかの様であります。
そうして、そのように自然は、宇宙は出来上がっている、という事になります。


所で⑤の計算ではホーキング放射を出す前のBHの運動量はゼロとしています。
(①から⑥までそのようにして計算しています。)
しかしながら実際の状況ではこれまで見てきたように、BHはホーキング放射を出すたびごとにその方向とは逆方向の運動量を得て動き出す、という事でした。

そうでありますから本来はBHの質量Mを求める式
M=(((E-⊿E)^2-P^2*C^2)/C^4)
において、Pの値はそれまでそのBHが放射してきたホーキング放射によって生じた反作用としての運動量、それはまたBHに吸収されたニュートリノが持ち込んだ運動量でもありますが、その運動量Piを最初のニュートリノが運び込んだ運動量P1から今回運び込まれた運動量Pnまでの全ての運動量ベクトルPiをベクトル加算し、その合計されたベクトルの絶対値を入れる必要がある、という事になります。

その際に原点となる座標系はそのBHが誕生した時のBHの中心にある特異点の位置にとるのが妥当であります。
そうやって決められた座標系で、BHにいままで放出された全てのホーキング放射の反作用の運動量が合計され、その合計された運動量ベクトルの絶対値をとってPとし、そうして
M=(((E-⊿E)^2-P^2*C^2)/C^4)
の式によってBHの質量Mが計算されなくてはなりません。

その時にはΔEは今回の放射を含めて、今までホーキング放射でBHから出て行ったエネルギーの合計になります。
そしてエネルギーEはそのBHが誕生した時のBH質量M0にC^2をかけた値、BHの生まれた時の静止質量のエネルギー換算値となります。

そのようにしてMが計算できる場合はそのホーキング放射は可能でありますが、Mが計算できない場合はそのホーキング放射は禁止される、とそういう事になります。
式で書きますと
(E-⊿E)^2>=P^2*C^2 となり、
左辺が右辺より大きいか等しい場合のみが許されます。
そして等号が成立した場合はBHの質量Mはゼロになる、つまり「BHは消滅した」という事になります。

以上の内容が「ホーキング放射の許容条件、あるいは禁止則」となります。
そうしてこれは当方の主張「BHのホライズン直径がLp未満になった時点でホーキング放射は一旦とまる」という事とは何の関係もなく、自然が、宇宙がもっている「決まり事」となります。

さて、今までの話からBHが消滅可能である唯一の条件が明らかになりました。
それは「最後の最後にこのBHに飛びこんだニュートリノによってそれまでこのBHが持っていた運動量がゼロに戻されるのと同時にまたこのBHの全エネルギーEをちょうど打ち消すようなエネルギーをそのニュートリノが運ぶことが出来た場合」という事になります。

それはつまり、このBHが今まで放出した全てのホーキング放射の運動量ベクトルのベクトル和を今回のニュートリノは知っていて、その合計されたベクトルと真逆の方向に運動量ベクトルを、その絶対値は同じ値に設定し、また同時に自分がもつエネルギーをこれから飛び込むことになるBHがもつ全エネルギーEと同じ値に出来る、という事であります。

そして当方の主張は「ホーキング放射の様なランダムプロセスでそのような事が起きる確率は1を無限大で割った値、つまりゼロである」と言うものであります。
・・・・・
以上をもちまして「BHは消滅する事が出来ない」と言う事の証明になります。


注1
BHは大きさを持ちます。
マイクロBHとて同様であります。
そうしてホーキング放射を考えた時に、BHにななめ入射したニュートリノが持っていた運動量はBHに角運動量を与えるのではないのか?と言う疑問は、ホーキング放射のシミュレーションモデルを考えている時からの問題認識であります。

しかしながら、「角運動量の保存則までを考慮に入れたBHの消滅条件を出す事」は当方の技量を上回っており、手に余る問題となります。
従いまして今回「従来のエネルギー保存則のみでの計算方法に対して、新しく運動量保存則を加味した場合でのBHの消滅条件を出せた」という所あたりが、当方の分相応の所かと思われます。

注2
詳細な計算は省きますが、BH質量がプランク質量の47.4%未満になると、今回の条件(その時のBH質量に応じて一番放射頻度が多いと予想されるエネルギーでの放射)ではホーキング放射が出来なくなるという計算結果になっています。



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従来の寿命の計算式は「エネルギー保存則」は明示的に考慮されています。
しかしながら、以下の2つの事を暗黙の了解としています。
①、どんなにBHの質量が小さくなっても、BHのホライズン径が小さくなっても仮想粒子はBHに飛び込む事が出来る。
  それゆえどんなに小さなBHでもそれまでと同じ様にしてホーキング放射を出す事が出来る。
②、最後にこのBHに飛び込む事になる仮想粒子のエネルギーをその時にBHが持つエネルギーと同じ値にできる。
  そうであればこのBHはホーキング放射として仮想粒子がBHから持ち出すエネルギーによって消滅する事になる。

さらに今回指摘している様に、「運動量保存則」は考慮されていません。
それは「考慮しなくとも良い」かのように扱われています。

それに対して前回の検討では「運動量保存則」を考慮する様にしたものです。
その結果は「計算が⑤の状況ですでに成立しなくなる」という所まで確認できました。

以下は前回の結果の再掲示になります。
この計算ではエネルギーと運動量の保存則を同時に考量しています。
                   ニュートリノ吸収後の
   ΔE     P     E      BHの質量M
① 2.195E+08 0.73230  1.956E+09  1.916E-08   
② 2.473E+08 0.82489  1.736E+09  1.634E-08   
③ 2.884E+08 0.96190  1.489E+09  1.297E-08    
④ 3.576E+08 1.19295  1.201E+09  8.492E-09   
⑤ 5.094E+08 1.69911  8.429E+08  ------    

そして、そこで指摘した様に「より少ないエネルギーの放射であれば⑤の状況でも可能である事」をコメントしておきました。
従いまして、「話の続きはそこから」と言う事になります。

以下の表より⑤ の状況を再確認して起きます。
  M(Kg) T(K) ⊿M(Kg) M-⊿M(Kg)  2*Rs/Lp
④ 1.336E-08 9.186E+30 3.979E-09 9.378E-09 2.46
⑤ 9.378E-09 1.308E+31 5.667E-09 3.711E-09 1.72
(ちなみにこの表の計算では運動量保存則が考慮されていません。)

質量は9.378E-09(Kg)、これはプランク質量の4割程度の値です。
そしてホーキング温度が1.308E+31(K)。
このホーキング温度で一番発生頻度が高いエネルギーでの放射を計算するとNGとなった、と言うのが前回の結果でした。
そして⑤の計算でもホーキング放射前にはBHは静止していた、という実際にはありえない条件で解くのですが、これは簡便な計算をする上では仕方がない事でした。

(E-⊿E)^2=P^2*C^2+M^2*C^4
において今回のホーキング放射のエネルギーが⊿Eの時にはP*Cの値も⊿Eとなっています。
(これが「放射前はBHは静止していた」という条件のありがたみです。)

そうなるとホーキング放射の条件式
(E-⊿E)^2>=P^2*C^2

(E-⊿E)^2>=⊿E^2
となり、整理すると
E*(E-2*⊿E)>=0
最終的にはE>0である事よりこの条件は
E-2*⊿E>=0
従って
E/2>=⊿E
という事になります。
つまり「その時のBHの全エネルギーの半分までのエネルギーを持つホーキング放射であれば可能である」という訳です。

しかしながら通常はホーキング放射前のBHが止まっている、という状況は、このBHが一番最初にホーキング放射を出した時のみに成立していた状況です。
そうでありますから一般的にはホーキング放射を出す前にP>0であって、従って
E/2=⊿E
と言うような限界条件ではホーキング放射は起こりえない、と言う事になります。
(ホーキング放射を出す前にすでにBHは運動量Pを持っていた、とすると今回BHに飛び込んだ仮想粒子がもっていた運動量を、BHが持っていた運動量Pとベクトル加算する事になり、従って
(E-⊿E)^2=P^2*C^2+M^2*C^4において
この式のP^2*C^2の値はかなりの確率で⊿E^2を上回る事が予想できます。
それは結局のところホーキング放射の条件式
(E-⊿E)^2>=P^2*C^2
がより成立しにくくなる、と言う事につながります。)

そう言う訳でここでは
⊿E=<0.5*E
ではなく
⊿E=<0.4*E
として以降の話を進めさせていただきます。

ちなみに前回、計算できなくなったエネルギー⊿Eは5.094E+08であって、これはBHのエネルギーEの0.6倍になっていました。
このことから分かります事は、BHはこのレベルになると「BHのホーキング温度に対応した黒体放射スペクトルの振動数の高い方の放射はできなくなる」、つまり「BHはハイカットフィルターになる」という事になります。

ここでは計算ステップを小さくする事は可能ですが、話が煩雑になりますので
⊿E=0.4*E
として⑤のステップを計算しましょう。

M=sqrt((E-⊿E)^2-P^2*C^2)/C^4)
において
⊿E=0.4*E
P^2*C^2=⊿E^2
を代入し整理しますと、
M=sqrt(0.2)*E/C^2=0.4472*(ホーキング放射前のBHの質量)
となります。

以上より
放射前BH質量A(Kg)と放射後BH質量B(Kg)、放射前BH直径をプランク長さで割った値を以下に示します。
    A(Kg)    B(Kg)  BH直径/Lp
⑤ 9.378E-09   4.194E-09   1.72
⑥ 4.194E-09   1.875E-09   0.769
⑦ 1.875E-09   8.387E-10   0.344
(なお⑥、⑦は⑤と同じ条件で繰り返しホーキング放射をした場合の計算結果です。)

こうしてみると「ホーキング放射前のBHはほぼ静止している」という条件と「⊿E=0.4*E」の条件でホーキング放射は無限に続くかの様に見えます。
その有様は0.4472を比例係数とした等比数列になっていますから、そのように見えるのは当然の事になります。
しかしながら、BHの質量が小さくなる、と言う事はBHの温度が上がる、と言う事につながりその結果としては、「エネルギーの低い放射が起きる確率が下がる」という結果につながります。


そう言う訳で、次はそのような放射が起きる確率Pを計算する事になります。
そうして、実はBHのホライズン直径が2Lpを切ったあたりからこのような確率計算が必要になってくる模様です。

さて質量MのBHのホーキング温度Tは
T=h*C^3/(8*Pi*Kb*M*G)でした。
温度Tの時の黒体放射スペクトルでもっとも多く放射されるエネルギーEpの放射は
Ep=2.82*Kb*Tでした。(プランク則参照)

Tにホーキング温度を入れて整理すると
Ep=2.82*h*C^3/(8*Pi*M*G)となります。

今回は⊿E=0.4*E=0.4*M*C^2としています。
この⊿EがEpの何倍になっているのかを確率計算の目安とします。
R=⊿E/Epに上記を代入して整理すると
R=(0.4*8*Pi/2.82)*(M/Mp)^2
となります。
ここでMpはプランク質量MpでMp=sqrt(C*h/G)です。.
(そうしてMp= 2.176E-08(Kg)でもあります。)

今回の条件では限界であるエネルギー⊿E以下のエネルギーの放射が可能である、と言う事ですので、その条件で確率計算をします。
(⊿E=<0.4*Eですので、最大値が⊿E=0.4*E、でも計数0.4は0<計数<=0.4でOKですのでその範囲で積分する事になります。)
    A(Kg)     R      P   (参考:積分した値)
⑤ 9.378E-09   0.6621   0.1561  101383000
⑥ 4.194E-09   0.1324   0.002316   1504120
⑦ 1.875E-09   0.02647  0.00002076   13480

確率Pの求め方は
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/6e1444cb787f3aa55d17760e015fbd22
↑<--リンク
ホーキングさんが考えたこと・17」
で行ったやり方に準じ、ウルフラムを使って
「0からR*282の範囲でx^3/(e^(x/100)-1) の積分」を行い、得られた値それぞれを
母数を6.49394*10^8として、その値で割ってPを求めます。
(ここで母数は「0から無限大の範囲でx^3/(e^(x/100)-1) の積分」を行った値となります。)

そうしますと⑤では10回に一回ほどは放射が起こりそうですが⑥では1000回に2回、⑦では10万回に2回とBHの質量が小さくなるにつれて、なかなかホーキング放射が起きなくなる、という状況になる事が分かります。
これはホーキング放射可能なエネルギーレベルを超えた仮想粒子の発生が原因です。
その様な場合はBHはその仮想粒子のBHへの飛び込みを無視する事になります。
ちなみに上記の計算では「BHの質量Mの減少に伴うホライズン直径の減少が原因で仮想粒子がBHに飛び込めなくなる」という「従来から当方が主張している効果」は考慮されていません。


https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
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entangle1  半人前   投稿数: 47
さてそれで、本来はこのページではBHがマイナス質量にジャンプするという内容になるはずでした。
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/5787f5284f5df67e6f265763cdf5d907
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ホーキングさんが考えたこと・6・その後のBHの運命」での予想ではそうなっていましたし、
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/269057ff8a0cc3cde67db97988cd42fb
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ホーキングさんが考えたこと・16・ホーキング放射のシミュレーション(4)」の計算では実際にジャンプしていました。

そうして、この記事をアップする前に書き上げた「26番目の記事」では確かに「マイナスジャンプは起こっている」様に見えました。
そう言う訳で、一つ前の記事の終わりに
『さてそれで、⊿E=0.4*Eと言うような条件でのホーキング放射はBHが小さくなるにつれて起こりにくくなるのですが、このレベルまでBHのサイズが小さくなりますと逆に「高いエネルギーでのホーキング放射が可能となる確率」が増加してきます。
その結果、このBHはどうなっていくのか、それは次のページ以降にて検討することと致しましょう。』
などと言う様に、「思わせぶりな書き方」をしました。
(今はそこの文章は削除されています。)

しかしながら、ひと休みしていると「あそこが手抜きだ」というのが浮んでくるではありませんか!
それで、そこを直そうとすると傷口は広がっていくばかりです。
そうしてとうとう「この記事はおしゃかだ」と言う事になってしまいました。

「ホーキングさんが考えたこと・16」での計算では運動量保存則が考慮されていませんでした。
そうして、今回運動量保存則を考慮した計算を行っているのですが、どうやらそうしますと「ニュートリノ放射によるBHのマイナス質量へのジャンプは起こらない」という結果になりそうです。

この結論は個人的には「残念なもの」ではありますが、その結論を変更できる手段が見あたらない現状においては、それを認めるしかない様です。
運動量保存則は「BHは消滅できない」を証明する時には当方には優しかったのですが、どうやら今回はそのようではなく、厳しいものになっています。


以下はそのようにして否定されてしまったロジックになります。

『さてそれで、前ページで宣言した事「⊿E=0.4*E」と言う条件ではなくもっと大きな⊿Eでもいいのでは、ということについて考えましょう。
もともとの議論は
M=sqrt(((E-⊿E)^2-P^2*C^2)/C^4)
の式でBHの仮想ニュートリノ吸収後のBHの質量が決まるのでしたが、その際にはルートの中がマイナスでは困る、というものでした。
それで、ルートの中がマイナスにならない条件は
(E-⊿E)^2>P^2*C^2 です。

そうして今までは「暗黙の了解」で
(E-⊿E)>0
としてきました。
しかしながらこれとは別に
(E-⊿E)<0
であっても
(E-⊿E)^2>P^2*C^2 が成立していればいいのです。
それはつまり
「BHのニュートリノ吸収後の全エネルギーがマイナスでもかまわない」と言う事です。

但しその場合は
M=sqrt(((E-⊿E)^2-P^2*C^2)/C^4)
で計算されるMはM<0となる事になります。
これはもともと上記の式が
(E-⊿E)^2=P^2*C^2+M^2*C^4
から変形され、その際にルートの前の符号がプラスを、これも「暗黙の了解」で選択していたからであります。
そうであれば今回の検討では
M=ーsqrt(((E-⊿E)^2-P^2*C^2)/C^4)
という式を使う事になります。

そうして、
(E-⊿E)^2>P^2*C^2
のような状況が成立する為には、事前検討によれば、マイナスエネルギーにジャンプする際にそのBHに飛び込む仮想粒子の持つエネルギーとその飛び込む方向、つまり飛び込む前にBHが持っていた運動量の方向と、今回、そのBHに飛び込む仮想粒子が持っている運動量の方向が重要になる事が分かっています。
その条件とは「BHが持っていた運動量を打ち消すような方向で仮想粒子がBHに飛び込む事」と言い表す事が出来ます。

たとえば、多少の過不足はあってもBHの運動方向とま逆の方向に仮想粒子が飛び込みますと、BHの運動量Pの絶対値は減少する事になります。
その様にできれば
(E-⊿E)^2>P^2*C^2
という条件を満足させる事ができる、という訳です。』

こうして、ロジックの上では一応の勝算がある様に見えました。
しかしながら、具体的に計算をはじめますと
『(E-⊿E)<0
であっても
(E-⊿E)^2>P^2*C^2 が成立していればいいのです。』
を満足させる事ができません。
その理由を以下に示します。


もともとの出発点は以下の式になります。
(E-⊿E)^2=(P*C)^2+(M*C^2)^2
ここで⊿EはBHからニュートリノがホーキング放射で持ち去る事になるエネルギー
⊿E=Abs(P1*C)
を表します。
そしてP*CはBHに仮想粒子が持ち込んだ運動量P1ともともとBHが持っていた運動量P0のベクトル加算値になります。

さてそれで、仮想粒子が飛び込む前のBHは以下の式を満足していました。
E^2=(P0*C)^2+(M0*C^2)^2
ここでP0はBHの運動量、M0はBHの静止質量となります。
これは3平方の定理で斜辺がEの直角三角形です。
従って
E>P0*CかつE>M0*C^2が成立します。

次にホーキング放射条件式
(E-⊿E)^2>P^2*C^2 

E-⊿E の絶対値が
P*C の絶対値より大きい、という事を要求しています。

そうであれば、我々はP*Cの絶対値をミニマムにしなくてはなりません。
そのミニマム条件とはBHの運動方向とは真逆に仮想粒子がBHに飛び込む事、となります。
そのときにP*Cは
P*C=(P0*C-P1*C)と表せます。
そうしてこの場合がP*Cの絶対値がミニマムとなります。
そしてこの式は
P*C=(P0*C-⊿E)と変形できます。

さてE<⊿Eと設定する事で
(E-⊿E)<0 となり
BHの全エネルギーはマイナスになったかの様に見えます。
しかしながら
E>P0*C でしたから(直角三角形の条件です。)
(E-⊿E)>(P0*C-⊿E) となり
(E-⊿E)<0  から
0>(E-⊿E)>(P0*C-⊿E) となります。

つまり(E-⊿E)<0と設定した場合(E-⊿E)の絶対値は常に
(P0*C-⊿E)よりも小さい事になります。

そうして
(P0*C-⊿E)=P*C であることより
P*Cの絶対値が最小値の場合でも
0>(E-⊿E)>(P*C) としかならず
常に(E-⊿E)の絶対値よりも
(P*C)の絶対値の方が大きい事になります。

そのために
ホーキング放射条件式
(E-⊿E)^2>P^2*C^2 
は決して成立する事はない、と言う事になります。

つまり
E<⊿Eと設定する事で
(E-⊿E)<0 となり
BHの全エネルギーはマイナスになったかの様に見えますが、この条件でホーキング放射は起こる事はない、と言う事になるのでした。(注1)

こうしてマイクロBHのマイナス質量へのジャンプがエネルギー保存則と運動量保存則から禁止されてしまいましたので、従来予定の「BHはマイナス質量にジャンプしてそこで安定する」という事が言えなくなってしまいました。

そう言う訳で、「それではいったいこのマイクロBHはどうなってしまうのか」という事については次回以降と言う事にしたいと思います。

(注1)
この条件でホーキング放射は起こる事はない、と言う事になるのでした。

こんな風に言っていますが、「現在の物理の常識の範囲内ではそのように判断できる」と言うのが正確な表現になります。
つまり「その条件でホーキング放射を可能とする為には現状の物理の拡張が必要である。」と言う事になってきます。



https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
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・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧


http://archive.fo/jiuo4
http://archive.fo/yGpMa
1ページ目
http://archive.fo/LTSD2
2ページ目
http://archive.fo/UfaJA
3ページ目
http://archive.fo/5IrRd
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2019/7/19 12:54 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 47
「ホーキングさんが考えたこと・25・26」と考察してきましたが、このシナリオの方向性で検討を続ける事は可能です。
そうして、実際に「26」の終わりに「追伸」として以下の文章をアップしました。(但し、今は削除されています。)

『追伸
検討は継続していますが、問題は「今、目の前にあるマイクロBHはいったいどれほどの運動量を持っているのか?」という質問にどうやって答えるのか、と言う事の様です。

そうして、この問題はそれなりに手ごわいので、別テーマ「BH(ブラックホール)が持つ運動量」というページで下準備をする必要があります。
そう言う訳でいったん「BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?」というテーマから離れる事になりますので、ご了承の程をお願い致します。』

このシナリオの行先を見とおしますと、BHは自分の質量をホーキング放射に変える為に辛抱強く、なかなか訪れないチャンスをじーっと待ちながら、ただ自分の質量をゼロに近づけていく、そういうお話になります。
それがどれほどの長い時間であっても、たとえばこの宇宙の年齢と同じくらいの長さであってもBHはそうやって、決して到達できないゼロ点を目指すのでした。

さて、このシナリオは面白くありません。
「面白くない」というのが「物理的な表現ではない」といわれるならば、「きれいではない」といいかえましょうか。(まだちがいますか?)
当方の自然観、宇宙観というものは「自然は匠である」というコトバによく表されております。
そうでありますから、「到達できないゼロ点に向かってあまり意味のない、ほとんどゼロエネルギーのホーキング放射を無限に繰り返す事」を「自然が選択する」とはとても思えないのであります。
それではいったい何の為に宇宙はPBH:原始BHを作り出したのでしょうか?
(とはいえ、まだPBHが観測された、という証拠は上がってきてはいません。
すばるが「とらえたかも」という例が1件ほどはありましたが、、、。)

さてそうなりますと前回の記事の注で書いた事、「今の物理を拡張してマイナスエネルギーを導入できる様にホーキング放射の条件を広げる」というストーリーが魅力的に見えてきます。
それができれば今から思えば本当に楽観的な読み、それはまるで「知らぬが仏」とでもいうような状況ですが、「ホーキングさんが考えたこと・9・」
↓<--リンク
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/2451a885f757b8cbbb423d2acb00cdf9
ダークエネルギー優位に至るまでの宇宙展開の歴史」
で述べている様に「ダークエネルギー問題を一挙に解決だ」などという「大それた思いつきのシナリオ」に突き進む事になります。
そうしてそれが「どれほど大それた事であるのか」をいやと言うほどに思い知る事になるのでありました。


さてそう言う訳で、まずは現状の宇宙論、それはもうがちがちの精密宇宙論なのでありますが、それを前提として、「ダークマターはプランクスケールのBHである」という主張を確かなものにする事から始めるのがよさそうであります。
つまり「ダークエネルギーの件は当面棚上げ」というスタンスですね。
しかしながらこの件につきましては「けっしてあきらめたわけではない」と言う事を申し添えさせていただきます。

さてその「精密宇宙論」、古き良き天文学は一体どこへいったのだ、とため息が出そうなしろものであります。
天体望遠鏡をのぞいて、土星の輪っかを肉眼で確認して「ホントに輪っかがある」と言った、あの感動はどこにいってしまうのでしょうか?

まあそんな事は置いておいて、現状の宇宙論というしろものの入門にはちょうど良い資料がありましたので、一応ご紹介しておきます。
Gaccoシリーズ「観測的宇宙論入門」宇宙はどこまでわかったか。
東京大学名誉教授 岡村定矩。
Week1~4。
Week 1 現在の宇宙の姿
Week 2 ビッグバン宇宙論
Week 3 ダークマターとダークエネルギー
Week 4 太陽系外惑星と元素の起源

この中でWeek2と3がポイントになってきます。
Week1はその話のベースになるものですね。
Week4は、まあおまけ、ということで。
岡村先生には感謝したいと思います。

そう言う訳で、話はぐるっと一回りしてまたダークマターに戻ってきました。
しかしながらただ戻ってきた訳ではありません。
現在の宇宙論のなかに「ダークマターはプランクレベルのBHだ」ということを矛盾なく組み込む、という明確な目標をかかげて戻ってきたのであります。


・この章「BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?」についての一応の結論

1、「ホーキングさんが考えたこと・23、24」での議論により「BHはホーキング放射では消滅出来ない」と言う事になります。

2、「ホーキングさんが考えたこと・25」での議論ではBH質量が0.5*Mpをきったあたりからホーキング放射できるエネルギーに制約がかかり始める、という事がわかりました。
その結果BHは次第に少ないエネルギーでの放射をするようになり、そうして放射の頻度もそれに従ってだんだん少なくなってきます。
そうやってBHは自分の質量をゼロにする為に無限に続く放射を行う、という結果になります。
無限の時間をかけて無限回の放射をした後は、そのBHの質量は「実質上ゼロになる」と思われます。
但しこのストーリーは「どんなにBHのホライズン径が小さくなっても、そこにニュートリノが飛び込める」と言う「ありそうもない事」が前提条件となります。

以上のような状況と言うものは「原始BHの存在理由と言うものが見当たらない」ということでもありますから、やはり「BHのホライズン径がLpを下回った所で通常のプロセスのホーキング放射は止まり、BHは準安定の状態になる。」という想定が必要になってきます。
その前提があればこそ、この原始BHはダークマターとしての働きを担う事ができるのであります。

3、「ホーキングさんが考えたこと・26」での議論は、「25」でのプロセスの途中でマイナスエネルギー側にBHはジャンプするはずだ、という予想の下にはじまりました。
しかしながら、エネルギー保存則に運動量保存則を新たに加えたおかげで、「できると思っていたマイナスエネルギーへのジャンプが禁止されている」という結論になってしまいました。
この結論を回避する為には従来の物理の考え方の拡張が必要になってきます。
そうして、それを自然が許しているのであれば、BHはマイナスエネルギー側にジャンプする事が可能になります。
しかしながらその議論につきましては、当面はペンディングと言う事にしたいと思います。

以上が「BH(ブラックホール)は消滅可能なのか?」の章の結論となります。


https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
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・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧


http://archive.fo/rrFEW
http://archive.fo/zi3dE
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entangle1

なし 追伸

msg# 1.4
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entangle1  半人前   投稿数: 47
上記内容のお話は「ダークマターと宇宙論」という事で、ページを改めて続く事になります。
そうしてまずは
・フリードマン方程式とそのグラフ
http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=2664#post_id17208
から宇宙論の話が始まります。

さてそれで、ここまでの議論から想定されます事は、「ダークマターとしてのプランクスケールのブラックホールは宇宙の始まりに大量に作られたであろう」という事であります。

そうして、それらのブラックホールは誕生当初からすでにプランクスケールであって、一回~数回、ホーキング放射をしたか、あるいは誕生して今までホーキング放射を一度もしていない、その様な存在であろうと思われます。

その様なものがCDM(コールドダークマター)として宇宙の進化に貢献してきたのであろう、というのが当方の主張する所となります。


http://archive.fo/m1HUy
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