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ホーキング放射のシミュレーションについて


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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 .3 .4 .5 | 投稿日時 2019/3/20 2:40 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 65
論文と言うのはちゃんとまじめに読まなくてはいけません。
http://astro-wakate.sakura.ne.jp/ss2013/web/syuroku/grcosmo_24a.pdf

「Hawking 輻射とブラックホールの蒸発」山内さん
に書いてありました。
『Schwarzschild ブラックホールの表面重力は κ = 1/4M であるので,T = 1/ 8πM となる.
今まで1として扱ってきたプランク定数h と光速 c,重力定数 Gを復活させるとT=hc^3/8πkBMGとなる.(kB はボルツマン定数)』

ホライズンの位置での重力の強さを κと書いてκ = 1/4Mとしています。
ホライズン半径Rs=2*G*M/C^2、そうしてその場所でのBHの質量Mによる重力加速度をkとするならばk=G*M/Rs^2となります。
従ってホライズンでのkをksとするとそれは結局ks=C^4/4GMとなります。

つまりホーキングさんがやったのは、本当にホライズン上の無限小上空での微小な厚さΔでの解析結果であります。
そこでの解析結果として「黒体放射スペクトルを得た」と言っているのです。
そうして、そうであるならばBHは黒体と見なせ、その表面温度はT(K)である、従って後は「Stefan-Boltzmann の法則より云々」とそうなったのでした。


しかしながら実際はその上の層も重力を受けて仮想粒子の対生成をしており、またさらにその上もそうなっていて、そうして発生した仮想粒子がその存在時間中にホライズンにまで到達できる位置まで、ホライズン上空にそうやっていくつもの層が重層的に重なっており、本来はそれらの全ての層からの放射を足しこまなくては、積分しなくては全放射エネルギーは求まらないのでした。

そうして、そのように考えますれば、BHから離れて放射を観測する観察者にとっては、それはもはや「黒体放射スペクトルとはとても呼べないようなスペクトルになる事は明らかな事であります。
何故ならばホーキング温度Tは所定の比例係数とその場所のでの重力の強さkとの積で表され、kはそれぞれの層が存在する位置がBH中心からどれほど離れているか、その距離をrとすれば、rの関数k=G*M/r^2となるからであります。
ちなみにホライズン半径Rsでの重力強さはksでしたがホライズン半径の倍の位置の重力強さは(1/2)^2*ks、距離が3倍ですと(1/3)^2*ksとなります。
(BHの質量Mによらないので、この表現方法は便利です。)

さてそうなりますと、ホーキング放射を出している一番下の層の温度が一番高く、その上の層の温度はそれよりも少し低く、その上はもっと低く・・・そうやっていくつもの層の重なりでのそれぞれの温度を算出し、その温度での放射スペクトルを仮想粒子がホライズンに届くかどうかを確認しながら、その各層のスペクトルを全部足しこんで、ようやく質量Mの時のBHの放射スペクトルが求まる、そういう事の様です。
そして、その放出層の積分に似た和分を取る範囲はホライズンからちょうどホライズン半径分だけ上空まで行えば実用上は問題がなさそうであり、厳密に、というのでもホライズン半径の2倍までの上空で十分の様に思われます。

各層のスペクトルを足しこむ際には、その層が持っている表面積がホライズンの表面積の何倍にあたるか、それを比例乗数としてその層のスペクトルにかける事を忘れてはいけません。
加えて粒子発生層がホライズンから離れるに従って、対生成した仮想粒子の片方が何時もすべてホライズンに向かう、とは限らず、ロスが発生する事も考慮する必要があります。

このような各層ごとのスペクトルの足し合わせ、と言うのは当該のBHには常にホーキング放射で失われたエネルギーが外部から補給される、つまり外部と熱平衡状態にある、という事を前提にしています。
実際にはそのような状況は例の2.7Kの宇宙放射とつり合いにあるBHでしか実現されていませんが、質量MのBHの実際のホーキング放射スペクトルを求める、というのであれば、そのようにするのが妥当であります。

そうして、そのようにして足しあわされたスペクトルはもはや黒体放射スペクトルの形状ではなくなり、そうしてそのスペクトルの持つ意味もhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87

本来の分光放射輝度I(v、T)
と言う意味ではなく、BHのホーキング温度Tに対応した周波数別の放射の相対確率と見なすべきものへと変わります。<--リンク
そうやってBHの質量Mの数値ごとにスペクトルで表された周波数別の放射確率を決定する事ができます。
それができましたら、あとは仮想粒子の対生成が起こる位置、そして放射の起こる方向、それから周波数(つまり仮想粒子が持つことになるエネルギーの大きさ)それについてはスペクトルとして表された相対確率の大きさを考慮しながら、モンテカルロ法を使ってホーキング放射をシミュレートする、という事が可能になると思われます。

注1
上記でも述べましたが、各層のスペクトルを足し合わせた形状は温度Tの黒体放射スペクトルに対してピーク位置は周波数が低い方にずれ、また周波数の高い方のスペクトルは低い値に抑制された形になります。
つまり、温度Tの黒体放射を想定した場合よりも全放射エネルギーは抑えられる、したがってBHの寿命はその分だけのびる、という事になります。

注2
スペクトルを足し合わせたものが相対確率になる、と書きましたが、これは質量M1の時のスペクトルと質量M2の時のスペクトルを比較すれば相対的にどちらの場合の方が放射が起こりやすいかは決める事ができる、つまり放射効率の比較はできる、という意味になります。
しかしながら、絶対値としてのBHのホーキング放射効率、質量MのBHの時間当たりのホーキング放射での全放射エネルギーについては実測値は存在せず、したがって計算で得られた相対確率に時間をいれて放射効率(W)とする事は今のところは出来ない、という事になります。
それでも量子論で「あからさまにWが明示されたホーキング放射の計算」が出来るのであれば話は変わってくるのでしょうけれど。
それもなかなか難しいものと思われます。

注3
以下、ご参考までに。
http://www.astro-wakate.org/ss2011/web/ss11_proceedings/proceeding/relativity_04b.pdf
↑ <--リンク
「重力崩壊するダスト時空の量子化による 厳密な Hawking 輻射の導出」
『・・・先ほどは地平面付近で近似をしたが、厳密な積分は級数展開することによって求められる。
最も優勢な項が (23) 式を与え、その他の項は補正項となる。
|β| 2 に対する最もの単純な補正項を計算すると、 |βωω′ | 2 ( 1 + 4 (3 + 10E) 2 ) (24) などとなる。
これは Graybody factor と言われる Planck 分布に対する補正因子となる。』

ホライズン上空に多層に重なる放射層を考えると、ホーキング放射は黒体放射スペクトルからずれる、というお話の様です。


https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
↑<--リンク
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧


http://archive.fo/qut6D
http://archive.fo/g6DXG
http://archive.fo/9H1nP

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2019/3/23 20:34 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 65
前回でより具体的なホーキング放射のモデルを作る事ができましたので、離散的なホーキング放射のシミュレーションが可能になりました。
そうではありますが、BH質量が放射の量子性、離散性をを考量する必要がある前の段階では、従来の様な「古典的な連続放射モデル」がパフォーマンスに優れています。
それで以下、このシミュレーションモデルに従った場合の放射量の計算について述べていきます。

質量MのBHが単位時間に放射するエネルギーEは従来はこのように書かれていました。
E=σ・T^4*4・Pi・Rs^2
Rsは当該BHのホライズン半径、σがシュテファン=ボルツマン定数でありTは通常は熱力学温度ですが、ここにホーキング温度を代入します。
そして、σ・T^4の部分がStefan-Boltzmann の法則でありそれに放射体の表面積をかける事で全放出エネルギーEが求まる、そのように想定しています。

それに対して、ホライズン上空に多層に重なる仮想粒子放出層を想定するのが今回のやり方になります。
一番下の層は従来通りの記述になります。
そこから微小距離Δrだけ上に上がった放出層を考えます。
この層は上に上がった分だけ重力が弱まり、従ってその分ホーキング温度Tが下がる事になる、と言うのは前回の説明でした。
そうやってこうした放出層を何段にも積み重ねる事で、たとえばホライズン半径の2倍の地点にまで到達する事が可能です。

さてN番目の層までのBH中心からの距離をrとします。
このN番目の層の全放出エネルギーEを考えます。
それはStefan-Boltzmann の法則に従ってEr=σ・Tr^4*4・Pi・r^2と書くことができます。

ここで必要になるのはN番目の層の温度Trの値です。
そこで思い出す必要がある事は、ホーキング温度Tはその場所の重力の強さに比例する、という関係です。
BH中心から距離rの位置の重力の強さArはAr=G*M/r^2となります。
そしてその場所の温度Trは比例定数Bを使って、Tr=B*Arと書けます。

ホライズンでの温度をTsとし、その場所での重力の強さをAsとします。
ここでも当然Ts=B*Asが成立しています。
そしてAs=G*M/Rs^2です。

そうなりますとAr/As=(G*M/r^2)/(G*M/Rs^2)=Rs^2/r^2.
Ar=As*(Rs^2/r^2).
Tr=Ar*B=As*(Rs^2/r^2)*B=Ts*(Rs^2/r^2)である事がわかります。

その結果は
Er=σ・Tr^4*4・Pi・r^2=σ・(Ts*(Rs^2/r^2))^4*4・Pi・r^2になります。
ここで変数XをX=r/Rsとして導入し、上記をXを使って書き直します。
r=X・Rsであることに注意して
Er=σ・Ts^4・(1/X^2)^4*4・Pi・Rs^2*(X^2).
この式の前半が温度に関する部分で後半が仮想粒子放出層の表面積になります。

ところで、一番下の層では発生した仮想粒子の片方は必ずホライズンに飛び込むのでした。
しかしながら実はホライズンの接平面方向に飛んだ場合に限って、この粒子ペアはBHに吸収される事はないのです。
まあそれはそれとして、ホライズンから少しでも上空に離れますと、仮想粒子生成点を頂点として、BHホライズンに接線を引き、それをぐるっと一回しして出来上がる円錐の内部方向に発生した仮想粒子である場合のみ、BHはそれを吸収する事が可能となります。
その円錐を外れますと、仮想粒子はBHに吸収されることなく消える、という事になります。

さてこの円錐の一回しした接線と円錐の中心線のなす角度をΘとしますとこの円錐の立体角ωは以下のようになります。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1486285189
↑<--リンク
ω=2π(1−cosθ)

N番めの層を考えているので、その層までの距離はrです。
そうして半径Rsのホライズン球に対して距離rから接線を引き、円錐を作る事になります。
そうやってΘが決まりωを決める事が出来ます。

その状況全体を値Rsで割る事で球の半径は1となり、距離rはXとなりますが、Θとωの値は変わりません。
この状況でcosθはsqrt(X^2-1)/Xとなる事は絵をかいて確認をお願いします。
最終的にωはω=2π(1−cosθ)=2・Pi・(1-sqrt(X^2-1)/X)となります。

仮想粒子はペアで反対方向に飛び去る事を考慮してBHに飛び込める有効な粒子の割合はこの立体角を2・Piで割った値になります。
これが粒子発生を想定する球の表面積にかかる補正係数となりますから、N番めの層の表面積は最終的に
4・Pi・Rs^2*(X^2)ーー>4・Pi・Rs^2*(X^2)*(1-sqrt(X^2-1)/X)
に変わります。

以上からErは
Er=σ・Ts^4・(1/X^2)^4*4・Pi・Rs^2*(X^2)*(1-sqrt(X^2-1)/X)
↑=σ・Ts^4*4・Pi・Rs^2*(1/X^2)^4*(X^2)*(1-sqrt(X^2-1)/X)
↑=σ・Ts^4*4・Pi・Rs^2*(1/X^6)*(1-sqrt(X^2-1)/X)
↑=Es*(1/X^6)*(1-sqrt(X^2-1)/X)

こうして一番下の層、それは従来は全放出エネルギーを表す、とされていたものですがそれに所定の補正値をかける事でN番めの層の放出エネルギーを表す事が出来ます。
さて、それぞれの層の厚さはΔrとしましたがこれもRsで割る事によりΔxとなり、あとはこの層を足し合わせる、積分すれば補正値が求まる、という事になります。

「ホーキングさんが考えたこと・13」で示しました様に、ホライズン上空に2倍のホライズン半径にあたる距離までの放出層を考えればまずは十分であろうとしました。

ここで
https://ja.wolframalpha.com/examples/?src=input
↑<--リンク
Wolfram|Alphaさんの出番です。
「微積分と解析 」を選んで「定積分」に行きましょう。
クリックすると何やら出てきます。
積分範囲と式(1/X^6)(1-sqrt(X^2-1)/X)を入力(コピペ)しましょう。
少々苦労するやもしれませんが、頑張ってみて下さい。

積分範囲1から2では   0.10124
積分範囲1から3では   0.10179
積分範囲1から無限では  0.10183
積分は発散ぜず、ホライズンからホライズン半径の2倍、X=3まで層を積み重ねれば十分である事が分かります。

従来方法ではEs=σ・Ts^4*4・Pi・Rs^2が単位時間当たりBHが放出する全放出エネルギーである、とされていました。
提案方法では補正係数0.10179を掛けたE=0.10179*Esが妥当であろう、という事になります。

こうして、BHの寿命は従来の約10倍にのびる事になった、とそういうお話であります。

注1
しかしながら、いずれにしましてもホーキング温度Tが熱力学温度Tと同等である、という証明はなされておりません。
そうでありますから、相対比較はこうして可能にはなりましたが、絶対値としての寿命はどうなんだ、という事については、「BHの放射を実測せよ」、あるいは「ほかの方法でホーキング温度Tが熱力学温度Tと同等である事を証明せよ」が答えになるかと思われます。

観測ロボットさんへ
ホライズン上のホーキング放射強さを1.0としたときX=1.1では0.329、X=1.2では0.150、X=1.25では0.105、X=1.5では0.0224となります。
上記の計算結果からわかる様に「ホーキング放射の起きている現場」はホライズンすれすれの所だけではなく、例えばホライズン上空の距離がX=1.25という場所でも放射現象は起きておりそれを観測するのはそれほどに「命がけ」という事でもない、ということであります。

ちなみにBHの発光の様式、空間発光でしかも指向性を持つような発光体と言うものは人類は今までに遭遇した事が無く、非常に特異的な発光パターンが観測できると予測されます。
それはホライズン中心部からはとても強い光のビームが出ている、それはまるでこちらに照準を合わせているかの様にも見えますが、それに対してホライズン周辺部からはあまり光が出てこない、そういう特異的なパターンを示しますので、まず見間違うという事は起こらないと予想できますので、以上の事をご確認の上測定をされますようによろしくお願いします。

注2
Wolframで1から1.0001を積分範囲として指定し、実行して「積分の視覚的表現」を見てみると、それぐらいホライズンに近くて薄い層を指定すれば「補正係数は1と出来る」という事が一目瞭然、とても良く分かります。
そしてそれがホーキングさんが世界で最初に見た状況であると思われます。


https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
↑<--リンク
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧

PS
イチロウが引退したみたいだ。
少しショックだけれど「お疲れさん」のコトバを贈りましょう。



http://archive.fo/HSFGo
http://archive.fo/xxTHm
http://archive.fo/THyww
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entangle1  半人前   投稿数: 65
さて、提示したホーキング放射のモデルで寿命の計算は一応出来るようになりました。
しかしながら、ずうっと言ってきた問題「仮想粒子の到達距離の話」の決着がまだついていない様です。
それでこのページではその事について今回提示したモデルを使って検討してみます。

まずはエネルギーと時間の不確定性関係。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8F%E5%AD%90%E3%82%86%E3%82%89%E3%81%8E
↑<--リンク
ΔE*Δt=h/2程度というのが厳しめの数値の模様です。
ちなみにこのページではhはすでにプランク定数を2*Piで割っているものとします。

さて例によって中心から距離rの位置にある粒子生成点を取り上げます。
まずはrをホライズン半径Rsで割ってXとします。

その位置の温度Trはホライズン温度Tsを使ってTr=Ts*(1/X^2)と書けます。
Tsが出ましたので、プランクの放射則にその値をいれると、Tsでのスペクトルが出てくるのでした。
そのスペクトルのピークの位置は
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
↑<--リンク
ΔE/2= hν = 2.82 Kb・T です。
ただしここで、真空から借りたエネルギーはΔEですが、2つの仮想粒子に等分に分けられるので、粒子一つ当たりのエネルギーはΔE/2となります。

そうなりますと仮想粒子の存在時間ΔtはΔt=(h/2)/ΔE=(h/2)/(2*2.82・Kb・Tr)=(h/2)/(2*2.82・Kb*Ts/X^2)。
ホライズン側に飛んだ粒子の飛行距離Δlは速度を光速とするとΔl=C*(h・X^2)/(4・2.82・kb・Ts)

Ts=(h・C^3)/(8・Pi・Kb・M・G)を入れて整理すると
Δl=((2・Pi・X^2)/2.82)*(M・G/C^2)
Rs=2・(M・G/C^2)を使って
Y=Δl/Rsを求めます。
ここでYはRs単位系(勝手にそう呼んでいるのです。)で表した飛行継続距離となり、
Y=(Pi/2.82)・X^2=1.114*X^2となります。

これで温度Trで一番多く生成される仮想粒子の飛行距離が計算できました。

次に例のBH到達可能性を示す円錐を考えます。
BHまでの一番長い距離はその円錐を作っている接線であり、その接線の長さはXをつかってsqrt(X^2-1)となります。

それで、Yの値がこのsqrt(X^2-1)より大きければ仮想粒子はBHに到達可能なのだが、短いと到達する前に仮想粒子は消滅する、そういう事になります。
それで、比率1.114X^2/sqrt(X^2-1)の値を調べる事になります。

ここでまたしても
https://ja.wolframalpha.com/examples/?src=input
↑<--リンク
Wolfram|Alphaさんの出番です。
上記の式をコピペして極小値と書いてリターン。
X=1.41421の時に2.228と返ってくるはずです。
2.228が最悪条件ですので、幸いなことに一番多く発生する仮想粒子は円錐の側面を含み、円錐の中のエリアに飛んでいればBHに到達できると、そう判断できます。

しかしながら、この粒子のエネルギー量の2.228倍となった仮想粒子の存在可能時間は1/2.228倍となり、つまり円錐側面に沿った飛行距離がBH到達ぎりぎりという事になります。
そして、それを超えたエネルギーを持った仮想粒子はこの円錐側面に沿って飛行した場合はBHに到達できない、という事になります。
つまり、一番多く発生する粒子の振動数の2.228倍を超える振動数に対応したエネルギーを持つ仮想粒子が発生した場合はBHに到達するのはより難しくなる、という事になります。
それらの仮想粒子は所定の飛行コースには入っているのですが、飛行時間が足りない、航続距離が足りないという事が起こりえます。

この部分の効果、エネルギーがある値より高い、高周波側の仮想粒子がBHに到達しにくくなる、と言う要素は前回・14で提示した計算式には反映されていません。
したがってその効果を考慮にいれますと、BHの寿命は前回提示した計算式よりは多少は延びるであろう、という事になります。


以下、最悪条件X=1.41421の時の状況を確認しておきましょう。
Wolframを使います。
プランクの放射則を簡略化した式x^3/(e^(x/100)-1)を使います。(注2)
ここでxは振動数を表しています。
「x^3/(e^(x/100)-1) ,0<x<1500」<--こんな風に書いて入力するとスペクトルグラフが出てきます。

x=282にグラフのピークがあります。
この振動数の2.228倍ですと628になります。
0からその値まで積分します。
「0から628の範囲でx^3/(e^(x/100)-1)を積分」を入力、
答えは5.726*10^8です。
ちなみに2000あたりまでの積分でこのグラフは飽和し、値は6.494*10^8です。
ですので振動数628までですと88.2%ほどは問題なしですが、のこり12%程度は予想したエネルギー放射に届かないという事になります。

このような状況はXが1の方に、あるいは2の方に移動するにつれて改善されていくのは、「1から3の範囲で1.114X^2/sqrt(X^2-1)の極小値」と入力したグラフ形状から読み取る事が出来ます。
そうして付け加えますれば、もしそのグラフの値が1<x<3の範囲でどこでも4以上であったとすれば「ホーキングさんが考えたこと・14」で提示した式が何の修正をする必要もなく使えたという事であります。(注1)

円錐の側面にそった場合の評価は以上ですが、円錐の中心線に沿った場合はどうなるのでしょうか?
その場合は、比率1.114X^2/(X-1)の極小値を調べればよい事になります。
WolframによればX=2で4.456がその値です。
つまり中心線近傍であればグラフは1<X<3にて4以上を十分にキープできている事になります。

振動数x=282*4.456=1256で同様に0から積分してみます。
「0から1256の範囲でx^3/(e^(x/100)-1)を積分」
答えは6.485*10^8で飽和値の99.86%をカバーしますので、中心線近傍では実質上の問題はなくなります。


以上、見てきましたようにX=1.41付近で条件が最悪となり、スペクトルグラフの高周波側に相当する仮想粒子群にロスが発生する事が分かりました。
これは結局ホーキング放射の出力を下げる事につながり、ひいてはBHの寿命が前回掲示した式での計算よりも多少延びるであろう事が予想されます。

注1
さて、当方の感覚からしますと、ここでは自然は、宇宙は妙に渋ちんに見えます。
真空が貸し出すエネルギーと時間の積の値が中途半端に見えます。
中途半端に周波数カットをしている様に思えて仕方がないのです。

「ΔE*Δt=h/2程度」では「太っ腹」ではありません。
ですからきっと宇宙はこの場合は「ΔE*Δt=h程度」と対応してくれているに違いないものと、密かに思っております。

注2
元々のプランクの式にはhとKbが入っていますが、それを1にします。
そうしてこの場合はホーキング温度、ではなく仮想温度Tを100に設定しています。
そうすると hν = 2.82 Kb・Tの式からピーク周波数が282となる事が分かります。

この層の10倍の温度を持つ仮想粒子発生層でも同様に考えます。
ピーク周波数は2820となりますが、後の議論は上記本文の繰り返しとなります。
そして各積分の値そのものは変わりますが、%で表された数値は変わる事はありません。
それが「プランクの式は温度に対しては形は変わらない」という事の意味になります。

ちなみに上記式に現れている hνのhは生のプランク定数であって、2*Piでは割られていませんが、幸いな事にこの部分のhが式の変形の所に現れる、という事はないのです。


https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
↑<--リンク
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧



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http://archive.fo/u5Sd7
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個々の原始BHがホーキング放射を出す事によってどのような質量を持ってプランクレベルまで到達する事になるのか、それはランダムシミュレーションを行ってみないと分からない事であります。
そうでありますが、一応ここではプランク質量にまで到達したBHをスタートラインとして、それ以降のもっともありそうなシナリオを見ていく事にします。

但し、以下のお話は前回まで繰り広げてきた「多層の仮想粒子放出モデル」ではなく一番ホライズンに近い最下層のみを使ったものであり、そしてそれはホーキングさんが最初に想定したモデルと同一のものでもあります。
従いまして、多層の仮想粒子放出モデルで近似される現実の状況においては、よりエネルギーレベルが低い仮想粒子のBHへの飛び込みが想定されますので、計算のステップ数はより多くなる事が想定できます。

さてそれで計算のスタートラインはBHがプランク質量に到達した所からです。
プランク質量MpはMp=2.176*10^(-8)(kg)=21.76μgとなります。
BH半径Rsはプランク長さLpの2倍。(Lp=1.616*10^-35)
その時のBHのホーキング温度TはT=5.639*10^30(K)。
そしてその時に一番放出される確率の高い周波数νによる放出エネルギーはhν = 2.82 kTであり、E=⊿M*C^2によって質量換算をすると2.443E-09(kg)となります。(注1)

そうであればこのエネルギーをもった仮想粒子(ニュートリノを想定)がBHに飛び込む事により、BHはそのエネルギー分だけ質量がマイナスになる、と言う事は従来からの説明の繰り返しになります。
そうなりますと、次の計算のスタートはBHの質量がMp-⊿Mということになり、上記と同様にして温度T、そうして対応する換算質量⊿Mを求めていく事になります。

そのようにして、まずはBHの直径がLp未満に至るまでを計算します。
以下その結果になります。

  M(Kg)    T(K)    ⊿M(Kg)  M-⊿M(Kg)  2*Rs/Lp
!2.176E-08   5.638E+30  2.443E-09  1.932E-08    4.0
!1.932E-08   6.351E+30  2.751E-09  1.657E-08    3.55
!1.657E-08   7.407E+30  3.208E-09  1.336E-08    3.04
!1.336E-08   9.186E+30  3.979E-09  9.378E-09    2.46
!9.378E-09   1.308E+31  5.667E-09  3.711E-09    1.72
!3.711E-09                          0.68

2*Rs/LpはBHの直径がLpの何倍になっているかを示しています。
その結果は、5回目終了時点で1倍を割り込んでしまいますので、6回目以降のホーキング放射はトンネル・ホーキング放射となる事が分かります。(注2)
つまり5回目終了時点で、このBHは「準安定の状況になった」と判断できます。
そうして、大方のBHはこのようにしてプランクレベル到達後5~6回のホーキング放射を出す事で準安定の状況に至るであろう、と予想する事ができます。

さてそれで「この状況のBHがダークマターの正体である」と言うのが当方の主張になる訳であります。

ちなみに5回目終了時点でのBHの表面積は1.452*Lp^2であり、つまりこのBHは情報量は1ビットしか持っていないBHである、と言う事になります。(注5)


さてその後、長い期間をかけてトンネルしてのBHへの飛び込みを試みていた仮想粒子がある時に成功します。(注3)
それはプランクレベル到達後のこのBHにとっては6回目の飛びこみになりますが、その結果は以下の様になります。

   M(Kg)    T(K)    ⊿M(Kg)  M-⊿M(Kg)  
!3.711E-09   3.307E+31  1.432E-08  -1.061E-08
!-1.061E-08  <--END

計算結果ではほぼ一回の飛び込みでこのBHはプラス質量のBHからマイナス質量のBHへと変化する事になります。
そうして、これがインフレーションでつくられた原始BHが最後の最後にたどり着く安定した姿であり、そうしてそれは又ダークエネルギーの正体でもある、と言うのもまた今回提案している主張となります。(注4)

注1
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
↑<--リンク
プランク則に依ります。

注2
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/5787f5284f5df67e6f265763cdf5d907
↑<--リンク
トンネル・ホーキング放射についてはこちらを参照ねがいます。

注3
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/2451a885f757b8cbbb423d2acb00cdf9
↑<--リンク
長い期間についてはこちらを参照ねがいます。

注4
BH質量がプラスからマイナスにジャンプすることでそれまで存在していたホライズンが消失し、従ってそれ以降はホーキング放射の機構が働かなくなり、このマイナス質量のBH、あるいはマイナス質量の裸の特異点は安定して存在し続ける事になります。
この件、
https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/0d5281fe4047edb5db92314c13e5ab7d
↑<--リンク
議論詳細はこちらを参照願います。

注5
日経サイエンス2017年1月号・「ホログラフィー原理を解く」によれば『ベッケンシュタインはBHの半径程度の波長をもつ光子がBHに吸収されるとBHの表面積がLp^2ほど増加する事を見出し、これがBHの持つエントロピーの最小単位であるとした』と記述されている。

http://barbra-coco.dyndns.org/yuri/nikkei/201701_034.pdf
以下、この内容についてのちょっとした計算です。

BH半径RsはRs=2*G*M/C^2 .
波長λがRs程度であるのでその振動数νはν=C/λでエネルギーEはE=h*ν=h*C/λ。
換算質量⊿Mは⊿M=E/C^2=(h*C/λ)/C^2=h/(C*λ)
λにRsを代入して整理すると⊿M=h*C/(2*G*M)

BHが⊿Mを吸収したのでホライズン半径がその分増加します。
増加後の半径をRs1とするとRs1=2*G*(M+⊿M)/C^2=Rs+⊿Rs
その時の表面積SはS=4*Pi*(Rs+⊿Rs)^2
いままでhは生hだったので2*Piで割っておかないとプランク単位系にならないので忘れずに。
従ってこれ以降はhは(生h)/(2*Pi)を表します。

それやこれやを加味して整理すると
S=4*Pi*(Rs^2+2*Rs*⊿Rs+⊿Rs^2)
↑=4*Pi*Rs^2+2*(sqrt((G*h)・C^3))^2+h^2/(Pi*C^2*M^2)
↑=4*Pi*Rs^2+2*(Lp)^2+h^2/(Pi*C^2*M^2)

こうして分かる事はRs程度の波長ですとBHの表面積が2倍のLp^2ほど増加してしまう、サイエンスの記事の倍になってしまいます。
それを半分にするにはBHに入る光子の振動数を半分にしてやればよい、つまりBHの直径程度の光子を吸収させればよい事になります。
以下、その様にした場合の計算結果です。
S=4*Pi*Rs^2+(Lp)^2+h^2/(4*Pi*C^2*M^2)

こうしてBHの質量Mがプランク質量Mに比較して相当に大きい場合(1kgを超える程度のBHの場合)は第3項をネグってしまい、「表面積はLp^2ほど増加する」というベッケンシュタインさんの主張が成立する事がわかります。

まあそれはそれとしてBHホライズン直径がLpになった時のBHの表面積は4*Pi*(Lp/2)^2=Pi*Lp^2でありこうしてこのBHのもつ情報量が3ビット程度である事が分かるのであります。

注6
上記の例においてはニュートリノ放出のプロセスでBHがプラス質量からマイナス質量へジャンプするときに放出されるニュートリノのエネルギーは質量換算で1.432E-08(kg)であると算出しました。
しかしこの値はBHホライズンの近くでのエネルギー値であって、実際に我々が観測できたとすれば、それはこのBHの重力ポテンシャルの井戸を登りきった後のニュートリノのエネルギーになります。
詳細なお話は後程とさせていただきますが、概算ではホライズン近傍で持っていたエネルギーはかなりの部分、ポテンシャル井戸を登るのに費やされ、残りの8%ほどのエネルギーが観測される事になるもの思われます。


https://blog.goo.ne.jp/rokusanasukor/e/7f6b375b88809d2047b1c5060a01c46b
↑<--リンク
・ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧


http://archive.fo/iB5Z8
http://archive.fo/JcM0T
http://archive.fo/IBJZp
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2019/4/7 13:00 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 65
当方の都合により、ニュートリノを放出する場合と光を放出する場合でページを変える事にしました。
すみませんが、あしからずご了承の程をお願い致します。

以下、移動先のページになります。
http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?post_id=16518
投票数:0 平均点:0.00
返信する
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - | 投稿日時 2019/4/11 15:36 | 最終変更
entangle1  半人前   投稿数: 65
BHに興味がある人たちにとってはビックニュースであります。

そうして、人間と言うものは本当に「一見無理な様に見える事を可能にしていく生き物」であります。

そうであればダークマターの探索、というものもついには成功する事になるやもしれませんね。

・ブラックホール捉えた世界の望遠鏡 直径は地球サイズ
https://www.asahi.com/articles/ASM4B4GKCM4BULBJ00L.html
↑こうやって撮影した、と言う説明。
研究チームが作成した動画あり。

・史上初、ブラックホールの撮影に成功!8つの電波望遠鏡束ねた「イベント・ホライズン・テレスコープ」で画像化
https://japanese.engadget.com/2019/04/10/8/
国立天文台の記者会見動画付き。

・ブラックホールの撮影に成功 世界初 一般相対性理論を証明
https://mainichi.jp/articles/20190410/k00/00m/040/249000c#cxrecs_s
↑簡単にまとめるとこうなる、と言う記事。

いずれにせよ大きければこんなばけものになるBHがプランクスケールになってそのあたりの我々の周りを飛び回っている、などと言う事は、簡単には信じられませんよねえ。

追伸
・ブラックホール撮影に貢献、29歳女性科学者に脚光
https://www.afpbb.com/articles/-/3220424?pid=21162163
『画像の正確性を確保するため、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターはデータを異なる4チームに渡し、それぞれのチームが独立してバウマン氏のアルゴリズムを使い画像を作成した。
1か月の作業の後、4グループはそれぞれの結果を他グループに発表した。』

こう言う事がやれるパワーと言うのがアメリカのすごい所ですね。

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2019/5/4 0:27
entangle1  半人前   投稿数: 65
追伸です。

ホーキング放射のシミュレーション(4)の
注6 で
『上記の例においてはニュートリノ放出のプロセスでBHがプラス質量からマイナス質量へジャンプするときに放出されるニュートリノのエネルギーは質量換算で1.432E-08(kg)であると算出しました。
しかしこの値はBHホライズンの近くでのエネルギー値であって、実際に我々が観測できたとすれば、それはこのBHの重力ポテンシャルの井戸を登りきった後のニュートリノのエネルギーになります。
詳細なお話は後程とさせていただきますが、概算ではホライズン近傍で持っていたエネルギーはかなりの部分、ポテンシャル井戸を登るのに費やされ、残りの8%ほどのエネルギーが観測される事になるもの思われます。』

と言う様に書きましたが、これはどうやら違う様です。
ニュートリノはほとんどエネルギーを失う事なしで、BHの重力ポテンシャルの井戸を登りきる、と言うのが正解の様です。

以上の内容詳細につきましては下記の記事にてご確認の程をお願い致します。

http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?post_id=16663

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