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霊魂説〔(3)コピー殺人犯のジレンマ〕

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なし 霊魂説〔(3)コピー殺人犯のジレンマ〕

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2016/3/27 8:40
SumioBaba 
            霊魂説〔(3)コピー殺人犯のジレンマ〕
(メールマガジン『「神」を完全に解明しました!!【No.103】』からの引用です。)


              【問題提起】
 昨日、殺人という大罪を犯した犯人X氏が、今日になって逮捕され、そのコピー人間X'氏を作ったとする。X氏が殺人罪で罰せられるべきであるのは当然だが、果たしてコピー人間であるX'氏の方も、殺人罪で罰せられるべきだろうか?

              【常識的判断】
 まず、常識的な観点から見ると、(コピー人間という思考実験そのものが非常識かもしれませんが?)、X氏は殺人犯だから当然罰せられるべきであるのに対し、X'氏は殺人などしていない(昨日は、存在してすらいない)のだから罰せられるべきではない、と判断されるでしょう。

            【「霊魂説」による判断】
 「霊魂説」の場合も同様です。X氏(昨日)とX氏(今日)とを比較すると、だいぶ身体の物質構造も変わっただろうし、新陳代謝でいくらか身体の物質を外部の物質に入れ換えたかもしれませんが、X氏の「霊魂」は存続しているという意味で、X氏(昨日)とX氏(今日)は、同一人物だと判断されます。だから、X氏(昨日)の犯した罪に対し、X氏(今日)はこれからの人生で、罰せられ、償わねばなりません。
 一方、コピー人間であるX'氏(今日)の方に別の「霊魂」が宿ったと仮定しても、それはX氏の「霊魂」とは別物ですから、X氏(昨日)とX'氏(今日)とは他人であり、X'氏(今日)の方は罰せられるべきではありません。たとえX'氏(今日)が「昨日、自分は人を殺した」と思い込んでいたとしても、それはちょうど強力な催眠術で、犯人ではないのに自分が犯人だと思い込まされているようなものであって、実際に人を殺していない以上、罪ではありません。
 このように、【「霊魂説」による判断】は【常識的判断】と同じ結論になるのが解ります。

            【「唯物論」による判断】
 最後に「唯物論」ですが、これは物質だけが唯一の実在であると考える立場であり、非物質的実体「霊魂」の存在を認めません。当然、「心は脳の機能である」とする「心・脳同一説」を正しいと考えます。新陳代謝によって、現在の自分の身体(もちろん、脳を含む)を構成している「質料」である原子1~Pは、やがて外部の原子1'~P'に入れ代わるにも拘わらず、「自分の心」の同一性は保存されるように感じます。自分の身体(脳)の「形相」の方は、成長や老化によって多少の変化はするものの、1年くらいなら、基本的な個性はほぼ不変と考えて良いでしょう。
 「霊魂」の存在を認めない「唯物論」は、身体(脳)の「質料」と「形相」だけで心の同一性保存を説明せねばなりません。従って、身体(脳)の「質料」が原子1~Pか原子1'~P'かという違いは無関係で、身体(脳)の「形相」さえ同じなら、心の同一性は満たされる、と考えることになります。これは、心を「実体を持つ存在」(質料+形相)ではなく、「実体を持たぬ存在」(形相)として捉える、ということです。「身体(脳)」と「心」の関係を、コンピュータの「ハードウェア」と「ソフトウェア」の関係に似たものとして捉えているという意味で、このような心の解釈を「ソフトウェア説」と名付けます。
 「唯物論」の立場に立つと、「霊魂」の存在を認めないため、必然的に「心・脳同一説」を支持することになり、さらに新陳代謝における主観的自己同一性の存続を説明するため、「ソフトウェア説」を取らざるを得なくなります。この流れはほぼ必然的と言えます。
   「唯物論」→「心・脳同一説」→「ソフトウェア説」
 この「ソフトウェア説」によれば、殺人犯X氏の心とコピー人間X'氏の心とは、「形相」が全く同じというだけで「同一の心」と見なされ、それ以上の区別は無意味となります。つまり、X氏とX'氏とは同じ扱いを受けねばなりません。そうすると、どう考えても奇妙なジレンマに陥ります。
   X'氏(今日)の方も罰せられるべきだ。
と考えるのは変です。実際に殺人などしてもいないのに、「昨日、人を殺した」という記憶を持っているだけで、X'氏(今日)は罰せられるべきなのでしょうか?
   「昨日、人を殺した」、という事実が悪いのではなく、「昨日、人
   を殺した、という記憶を今日持っている」、という事実が罪なのだ。
というのも、ちょっとおかしい気がします。もし、X氏が実在の人物ではなく、推理小説に出て来る架空の人物であり、それを模して人造人間X'氏が作られたとしましょう。この場合、現実には殺人事件など起きていません。それでも人造人間X'氏は、「昨日、人を殺した」という記憶を持っているだけで、殺人罪として罰を受けるべきだとでもいうのでしょうか? さらに、殺人犯本人であるX氏が、強力な催眠術で「昨日、自分は人を殺していない」と思い込んだらどうでしょう? 「昨日、人を殺した」という記憶を無くせば、殺人犯X氏の方も、無罪放免になるのでしょうか? どう考えても変です。
 だからといって逆に、
   X'氏(今日)の方は罰すべきではない。
というのなら、X氏(今日)とX'氏(今日)とを対等に扱う「ソフトウェア説」の場合、X氏(今日)の方も罰すべきではないことになってしまいます。
   X氏(昨日)とX'氏(今日)とが別人であるのと同じく、X氏(昨日)と
   X氏(今日)もまた別人なのだから、X氏(今日)は別人であるX氏
   (昨日)の償いをする義務は無い。
という意味ですが、こんな言い訳が通用するとは思えません。我々の社会では、人を殺した人間は、何日、何ヶ月、何年たっても同一人物と見なされ、時効にならない限り、指名手配で犯人扱いされるし、逮捕されたら何年もかかって、罪を償わなければなりません。殺人という大罪を犯して逮捕されたX氏(原子1~P)が逃亡し、1年後に再逮捕された時、新陳代謝で身体(脳)の物質がすべて入れ代わったX氏(原子1'~P')になっていたとしても、両者は同一人物と見なされ、X氏(原子1'~P')が罰せられるのは常識です。

                【結論】
   ・ X氏(原子1~P)のコピー人間であるX'氏(原子1'~P')を作った
     場合、この2人は別人。
   ・ X氏(原子1~P)が新陳代謝で、1年後、X氏(原子1'~P')に代わ
     った場合、この2人は同一人物。
   という区別が絶対に必要。そして、それをスムーズに説明できるの
   は「霊魂説」であり、「唯物論」(→「心・脳同一説」→「ソフト
   ウェア説」)では的外れな対処になってしまう。
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